10年代

終の退魔師

2019年初出 四方山貴史小学館裏少年サンデーコミックス 1~5巻(以降続刊)まあ、よくある異能バトルなアクション漫画かな、と最初は思ってたんです。ジョジョってことはないだろうけど、高橋慶太郎とか広江礼威に準拠する、みたいな感じの。なんせ今...

有害都市

2014年初出 筒井哲也集英社ヤングジャンプコミックス 上、下2019年以降のありえたかもしれない日本を舞台に、マンガ表現の規制を巡る動きを当事者目線で描いた社会派ドラマ。オリンピック誘致がきっかけとなったコンビニからのエロ本撤去を端緒とし...

ノイズ

2018年初出 筒井哲也集英社グランドジャンプコミックス 全3巻突如田舎町に現れた元殺人犯の処遇を巡る、地域ぐるみの事件を描いたサイコサスペンス。映画化された人気作品ですが、うーん、どうなんだろ、私の一方的な先入観が強すぎたのか、あれ?こん...

予告犯

2011年初出 筒井哲也集英社ヤングジャンプコミックス 全3巻マンホール(2004~)以降、音沙汰の途絶えていた作者が突然ジャンプ改で連載開始、あれよあれよと人気を博し、映画化までされて、「だから言っただろう!筒井哲也はすごいって!」と当時...

アンダーニンジャ

2018年初出 花沢健吾講談社ヤンマガKC 1~8巻(以降続巻)私にとっては前科持ちの漫画家なんで(アイアムアヒーローの件で)全く期待してなかった、というより、読むべきなのかなあ、と悩んだってのはあるんですけど、いざ手に取ってみたらそれほど...

五佰年BOX

2017年初出 宮尾行巳講談社イブニングKC 全4巻古い蔵で偶然見つけた木箱が500年前を覗き込むことのできるタイムスコープだった、というアイディアを核にした時間SF。この物語のミソは①木箱の中に手を触れて500年前の世界に干渉できる②木箱...

虎鶫

2019年初出 ippatu講談社ヤンマガKC 1巻(以降続巻)フランスのマンガ誌Ki-oonで人気を博し、日本へ逆輸入された未来SF。日本の漫画市場は縮小していくばかりで、もはや斜陽産業とも言われてますから、今後こういう形で日本人漫画家が...

望郷太郎

2019年初出 山田芳裕講談社モーニングKC 1~6巻(以降続巻)赴任先のイラクで大寒波に襲われ、崩壊していく文明社会を目の当たりにしたことから人工冬眠を決断、そして500年後、ふいに目覚めた男のユーラシア大陸縦断の旅を描いたSF巨編。1巻...

約束のネバーランド

2016年初出 白井カイウ/出水ぽすか集英社ジャンプコミックス 全20巻12歳になると、必ず出ていかねばならない孤児院が、実は食用人間の飼育場だった、という設定はあえてパクリだ剽窃だと騒ぐほどのこともなく、昔から似たようなプロットがあったと...

鬼滅の刃

2016年初出 吾峠呼世晴集英社ジャンプコミックス 全23巻ずっと敬遠してたんですが、ジャンプもチェックしておかなくてはならない、と最近考え直した機会があり、その流れで手に取った作品。言わずとしれた国民的大ヒット漫画なわけですが、流石にここ...

呪術廻戦

2018年初出 芥見下々集英社ジャンプコミックス 0~9巻(以降続刊)藤本タツキの突出した才能に腰を抜かして「いかん、こりゃジャンプも無視できんぞ!」と悔い改め、集英社をガン無視してたここ数年の自分を反省して手に取った作品。なるほどなあ、売...

ストラヴァガンツァ~異彩の姫~

2012年発出 冨明仁エンターブレインハルタコミックス 全7巻いわゆる異世界ファンタジーなわけですが、昨今大流行の「異世界もの」とは若干舌触りが違うように思います。いい意味で古典的というか、変にビデオゲーム(RPG)の影響を受けていないとい...

あやつき

2016年初出 寺田亜太朗講談社アフタヌーンKC 1巻(全3巻)偶発的な事故が原因で、妖魔に取り憑かれる羽目になった4人組の少年の強制的な「人助け」を描いたコメディ調の青春活劇。オープニング、つかみの既視感は相当強いです。飛行船らしきものが...

マリアの棲む家

2019年初出 ハセガワMエンターブレインビームコミックス一軒家内で謎の失踪を遂げた少女、マリアを探す人々が巻き込まれる怪異を描いたホラー。新人なのかな?と思ってたら鮪オーケストラの変名でした。この先、ずっとハセガワM名義で活動するつもりな...

鏢人 Blades of the guardians

2015年初出 許先哲少年画報社YKコミックス 1~2巻(全3巻)中国で100万部以上の爆発的ヒットを記録した剣戟時代劇を、2018年に翻訳出版したもの。隋末期から唐初期を舞台とした賞金稼ぎの活躍を描いた作品なんですけど、まず驚いたのは中国...

さすがの猿飛G

2017年初出 細野不二彦小学館ヒーローズコミックス 全4巻作者を一躍人気漫画家にのしあげたさすがの猿飛の続編。前作は忍ノ者高校が舞台でしたが、今回は忍ノ道学院がその活躍の場。魔子ちゃんが19歳になってるので、おそらく学院ってのは忍者大学的...

バディドッグ

2017年初出 細野不二彦小学館ビッグコミックス 1~5巻(全11巻)アメリカ国防総省が秘密裏に開発した世界最高水準のAIの中核をコピーされたと思しきペットロボットを、なぜか預かる羽目になってしまった中年サラリーマンのドタバタを描いたホーム...

そして、カナタへ

2013年初出 しりあがり寿エンターブレインビームコミックス黒き川、ノアの阿呆船、アレキサンダー遠征の三作すべてを取り込んで、ひとつの物語へと収斂する完結編。ぶっちゃけ、まとめられんでしょ、これは、と思ってたんですけど、いやー、やりきりまし...

黒き川、ノアの阿呆船、アレキサンダー遠征

2010~2013年初出 しりあがり寿エンターブレインビームコミックス最終的にはすべてがひとつに収斂する計画で連載された、3つの別々の物語。黒き川は時代も場所もしれない少年の冒険の物語。RPGっぽいファンタジーではありますが、少年の道行きが...

あの日からのマンガ

2011年初出 しりあがり寿エンターブレインビームコミックス<収録短編>地球防衛家のヒトビト(抜粋)海辺の村川下り双子のオヤジ(抜粋)希望✕震える街そらとみず東日本大震災後に描かれた四コマや短編をまとめた一作。日本は終わってしまうのか・・・...

鬼の又鬼のアモ

2017年初出 多田乃伸明講談社ヤンマガKC 全3巻エスニシティゼロワン(2011~)以降、音沙汰ないな・・と思ってた多田乃伸明がいつのまにか月刊ヤンマガで復活してて軽く驚きました。おおっ、成り上がってる!みたいな。SFにこだわってきた漫画...

レイジング・ヘル

2019年初出 荒木光講談社シリウスKC 1~2巻(以降続刊)ある日突然、超常能力に目覚めた二人の少年を描くサイキックSF。能力そのものはサイコキネシスであったり、ヒーリングであったりと、さほど意外性のないものだったりするんですが、設定上面...

テロール教授の怪しい授業

2018年初出 カルロ・ゼン/石田点講談社モーニングKC 1巻(以降続刊)テロとカルトに関するゼミを受け持つ外国人教授?の講義内容を描いた、学園もの風うんちく漫画。やってることは基本、ドラゴン桜(2003~)とか美味しんぼ(1985~)あた...

報いは報い、罰は罰

2016年初出 森泉岳土エンターブレインビームコミックス 上、下陸の孤島と呼ばれる、巨大な洋館の主に嫁いだ女の失踪に端を発する、一連の事件を描いたホラー/ミステリ。独特の作画技法は相変わらず冴え渡ってますが、結論から先に言っちゃうなら失敗作...