70年代

番外甲子園

1979初版 やまさき十三/内山まもる小学館少年サンデーコミックス 全18巻 やさぐれた不良高校生9人が、ある日突然発奮して甲子園を目指し始める野球漫画。 はっきり言って、プロットそのものはありがちというか、90年代ぐらいまでのスポーツ漫画...

夜叉神峠

1977年初出 小池一夫/正岡としや小学館文庫 全6巻 刀ひとつ満足に振ることもできない非力な下男が、師を得て大きく変貌を遂げていく様子を描いた時代劇。 いわゆる立身出世ものと捉えるのがわかりやすいかと思いますが、物語の序盤で、主人公がとあ...

木曜日のリカ

1971年初出 小池一夫/松森正スタジオシップ 全5巻 凄腕女性工作員みたいな感じの主人公リカが、いろんな事件に首をつっこんで勝手に大活躍するヒロインアクション。 あえて「凄腕女性工作員みたいな」と書いてるのは、単純にミカが何者なのかよくわ...

サイクル野郎

1971年初出 荘司としお少年画報社ヒットコミックス 1~11巻(全37巻) 自転車競技(ロードレースとか競輪とか)のプロを目指して奮闘する少年を描いたスポ根漫画なのかな、と思ったら全然違った。 少年二人組が自転車で日本一周を目論む、ある種...

洗礼

1974年初出 楳図かずお小学館文庫 全4巻 大女優の娘として産まれた少女さくらを襲う、驚愕の恐怖体験を描いたサイコスリラー。 で、その恐怖体験とは一体なにか?という話なんですが、ネタバレに敏感な人はこの先読まない方がよいです。 私はこの程...

イアラ

1970年初出 楳図かずお小学館文庫 全5巻 <収録短編>イアラ 1話~7話ねむり雪の夜の童話指ねじれた空間smile指輪ロウソクくさりきずな愛の奇蹟ほくろ目洞いろ衣夏の終わり耳一つの石こがらし傷宿雪の人南へドアのむこう蟲たちの家内なる仮面...

同棲時代

1972年初出 上村一夫双葉文庫 全4巻 上村一夫の代表作と言ってもいい一作。 当初、10回程度で終わる予定だったシリーズが、あれよあれよと人気を博して最終的には80回に及ぶ長編に。 「同棲」は流行語になり、ドラマ化、映画化までされたという...

無能の人・日の戯れ

1975~86年初出 つげ義春新潮文庫 <収録短編>退屈な部屋魚石日の戯れ散歩の日々池袋百点会隣の女無能の人 6話 今頃何を言ってんだ、って話ではあるんですが、つげ義春の漫画が新潮文庫から出てる、ってのに軽く驚いたり。 だって新潮文庫ですよ...

ローティーンブルース

1974年初版 望月あきら秋田書店チャンピオンコミックス 1~3巻(全8巻) 作者の隠れた傑作として名高いシリーズ。 望月あきらといえばテレビドラマ化もされたゆうひが丘の総理大臣(1977~)が有名ですが、連載当時、何かと物議を醸し、漫画好...

弐十手物語

1978年初出 小池一夫/神江里見小学館ビッグコミックス 全110巻 言わずとしれた小池時代劇の最長連載作、週刊ポスト誌上にて25年もの長きにわたって描かれた作品。 しかしまあよくぞ110巻も続いたことよなあ、と思います。 ぶっちゃけ110...

ビタミンI

1971年初出 望月三起也大都社 上、下 マンモス団地に越してきた未亡人に惑わされる住人たちのデタラメな大騒ぎを描いたホームコメディ。 作者にしては珍しく警察も犯罪者も登場しない非アクション系の作品です。 どうも望月三起也は、すっとぼけてる...

TATSUMI

1970~72年初出 辰巳ヨシヒロ青林工藝舎 <収録短編>地獄はいってます男一発さそり飼育東京うばすて山いとしのモンキーグッドバイ 貸本漫画時代から活躍し、漫画を初めて「劇画」と提唱したことで有名な作者の代表作を集めた短編集。 2010年に...

ペイルココーン

1976年初出 板橋しゅうほう東京三世社シティコミックス 作者のデビュー作を含む最初期の単行本。 宇宙規模で伝奇的だわ、異星人は飛来するわ、ベムは大活躍するわ、時空は超えるわ、人類の命運はかかってるわで、とんでもないスケールのSFアクション...

ストレンジャー

1976年初出 石ノ森章太郎秋田漫画文庫 全4巻 僻地に隠された空間転移装置によって、火星に移送された主人公の冒険を描くSFファンタジー。 誰かがこれは石ノ森章太郎による「火星のプリンセス」だ、と評してましたが、ああ、そう言われればそうかも...

買厄懸場帖 九頭竜

1974年初出 石ノ森章太郎講談社漫画文庫 1巻(全2巻) 作者の代表的な時代劇といえば佐武と市捕物控でありさんだらぼっちか、と思うんですが、個人的な好みでいうなら本作が一番よく出来てるんではないか、と思わなくもありません。 なによりプロッ...

さんだらぼっち

1976年初版 石ノ森章太郎小学館ビッグコミックス 1巻(全17巻) 遊郭でのツケを回収することを仕事とする、始末屋とんぼの活躍を描いた時代劇。 早い話が吉原から債権を買い取って、支払おうとしない借財人から現金を徴収する借金取りの話なわけで...

バンパイラ

1975年初出 石ノ森章太郎双葉文庫 1巻(全2巻) プレイコミックに連載されたSF艶笑コメディ。 吸血鬼族の女の子の男漁りの日々を描いた作品なんですが、なんと言えばいいのかもう、全てがいい加減で。 同族の子孫を増やすために主人公のパイラち...

叛逆の家紋

1971~75年初出 平田弘史青林工藝舎 <収録短編>吉田松陰介錯豪傑叛逆の家紋嘘 油がのりきってて手がつけられない、と読んでいて実感する充実の短編集。 絵柄が全盛期のものに近いタッチに変わってきていることもあってか、なんだかもう血生臭さが...

スカルマン

1970年初出 石ノ森章太郎講談社ペーパーバックKC 仮面ライダーへの道筋をつけた作品として有名な一作。 後に島本和彦が続編を描いてますが、そちらは未読。 元々は100ページほどの中編で、少年マガジンの新年読み切り企画として掲載されたものだ...

ドロロンえん魔くん

1973年初出 永井豪角川書店 テレビアニメの企画が先行した上で漫画化を依頼されたのか、まず原作漫画ありきなのか、そのあたりは不明なんですが、読後の印象としてはどうもタイアップっぽい、ってな感じ。 なんだかユルさがマジンガーZやキューティー...

仮面ライダー

1971年初出 石ノ森章太郎中公文庫 全3巻 特撮ドラマシリーズより漫画連載が先行してますが、厳密には原作ではなく、東映に作者が設定とキャラクターデザインを提供した経緯から、講談社が漫画化を石ノ森に依頼した、と言うのが正解。 今日に至るまで...

さそり

1970年初出 篠原とおる小学館ビッグコミックス 全8巻 梶芽衣子の名を一躍有名にした「女囚701号/さそり」の原作にして、篠原とおるの出世作。 犯罪者を検挙するためならどんな悪辣な手段をも辞さない刑事、杉見の罠にはまって刑務所送りとなった...

はだしの巨人

1973年初版 望月三起也秋田書店少年チャンピオンコミックス 全3巻 アフリカを舞台に、大商人になることを夢見る少年クローの奮闘を描いた冒険もの。 主人公が異国の地で大金を手にしようと活躍する立身出世伝である、と言う点がいつもの望月漫画とは...

カリフォルニア物語

1978年初出 吉田秋生小学館フラワーコミックス 全8巻 厳格で、愛情表現の下手な弁護士の父親やエリートの兄に反発し、高校生にしてニューヨークで一人生きていこうとする主人公ヒース及び、その仲間たちの危なっかしい毎日を描いた青春群像劇。 24...