オススメの一作!

予告犯

2011年初出 筒井哲也集英社ヤングジャンプコミックス 全3巻マンホール(2004~)以降、音沙汰の途絶えていた作者が突然ジャンプ改で連載開始、あれよあれよと人気を博し、映画化までされて、「だから言っただろう!筒井哲也はすごいって!」と当時...

WOMBS ウームズ

2009年初出 白井弓子小学館IKKIコミックス 全5巻漂流の末、地球外の天体である碧王星にたどり着き、居住可能なまでにテラフォーミングを施した1次移民と、一方的に正当な移民であることを主張し、碧王星を統治しようとする2次移民の間で勃発した...

ヤミの乱破

2003年初出 細野不二彦講談社イブニングKCDX 全4巻戦時中、諜報工作員として大陸で暗躍した主人公が、戦後、新たな雇い主を得て、再び組織の走狗として生きる様を描いたスパイ活劇。細野不二彦が物語をシリアスに紡ぎ出すと、たいていが読んでてし...

さすがの猿飛

1980年初出 細野不二彦小学館サンデーコミックス 全7巻どっきりドクターがデビュー作かと思ってたんですが、発表年代を調べてみるとどうやらこちらのほうが先のよう。さすがの猿飛がデビュー作だったか。何十年も勘違いしたままだったよ、ブログ運営も...

そして、カナタへ

2013年初出 しりあがり寿エンターブレインビームコミックス黒き川、ノアの阿呆船、アレキサンダー遠征の三作すべてを取り込んで、ひとつの物語へと収斂する完結編。ぶっちゃけ、まとめられんでしょ、これは、と思ってたんですけど、いやー、やりきりまし...

“徘徊老人”ドン・キホーテ

2000年初出 しりあがり寿朝日新聞社相変わらず秀逸なタイトルでお見事と言う他ない。徘徊老人って・・・。しかもドン・キホーテ。家族だけの問題に留まらず、地域、社会の問題として取り組む必要のあるボケ老人の徘徊を、ドン・キホーテの奇行に当てこす...

方舟

1999年初出 しりあがり寿太田出版描かれているのは静かに忍び寄る終末。そこに、核爆発も宇宙大戦争もなければ、巨大な隕石の飛来もない。ただ、しとしとと「雨」が降る。ただしその雨は決してやむことがない。「まさかね、いつかはやむでしょ」と多くの...

真夜中の弥次さん喜多さん

1994年初出 しりあがり寿マガジンハウスmag comics 全2巻何事か、ってレベルでしりあがり寿が「化けた」のがこの作品でしょうね。十返舎一九の「東海道中膝栗毛」が元ネタですが、古典すぎて手にとったことすらないんで色々調べてみたら、意...

ヒゲのOL薮内笹子

1986年初出 しりあがり寿竹書房バンブーコミックス真実の愛を見つけるまでヒゲを剃らない、と誓ったOL薮内笹子の伴侶探しを描いたギャグ漫画。私が初めて作者の漫画を読んだのはこの単行本だったんですけど、ぶっちゃけ天才か!と思いましたね。画力に...

ヒストリエ

2003年初出 岩明均講談社アフタヌーンKC 1~5巻(以降続刊)紀元前4世紀の古代ギリシャ、マケドニア王国のアレキサンダー大王に仕えた秘書官エウメネスの波乱の生涯を描いた歴史大作。普通に驚いた、というのはありますね。まさか寄生獣(1990...

祈りと署名

2011年初出 森泉岳土エンターブレインビームコミックス<収録短編>祈りと署名惜しまず与えよ灯は消えてイリーナはハルはきにけりトロイエ夜は昵懇しく作者最初期の短編集。冒頭の3編は<イリーナ>シリーズと冠された連作。墨を落として作画する独特の...

デスレス

2010年初出 六道神士少年画報社ヤングキングコミックス 全12巻人の時(しだ)を食う人妖に出会ったことで、大きく運命を変えられてしまう女子大生を描いた伝奇SF。主に物語は、なぜか主人公女子大生の住む家の土地を狙う宗教団体(非合法な実力行使...

エコー/ゼオン

2010年初出 六道神士角川書店コミックエース 全3巻それぞれの特技を生かして、なんでも屋的商売を営む3人組を描いた学園もの。ありがちなプロットかな、と思いきや、これがどうしてどうして、なかなか一筋縄でいかない仕上がりであなどれません。私が...

エクセル・サーガ

1996年初出 六道神士少年画報社ヤングキングコミックス 全27巻全く予備知識なしで手にとったので、絵柄とタイトルから想像するに「多分角川系の中世異世界ファンタジーなんだろうなあ」「ニッチな読者層にしか訴えかけてないんだろうなあ」と、一方的...

宇宙賃貸サルガッ荘

2001年初出 TAGRO講談社モーニングKCDX 全4巻宇宙船の墓場と呼ばれる、サルガッソー宙域に迷い込んで出られなくなった主人公が、なぜか宙域中心部の古びたアパートで同じ漂流者たちと共同生活を送る羽目になる様子を描いたドタバタSFコメデ...

座敷女

1993年初出 望月峯太郎講談社ヤンマガKCリング(1998)以降のJホラーブームをあたかも先取りしたかのような傑作ホラーだと思います。まだストーカーという言葉すら一般的でなかった頃に、こういうものを形にしてしまう先見性がとんでもない。私の...

バタアシ金魚

1985年初出 望月峯太郎講談社ヤンマガKC 全6巻初読時、なんとも線が独特だなあ、とは思いましたね。私は絵に詳しくないんで、どういう勉強をしてなんの影響をうければこういう作画になるのか、わからないんですけど、当時、こんな絵を描いてる人は居...

フランケンふらん

2006年初出 木々津克久秋田書店チャンピオンRED 全8巻この作品をどう説明すればいいのか、いささか悩む部分もあるんですが、あえて簡単にまとめちゃうなら「もし人造人間が現代の医学水準を超えた技術をもつ天才外科医だったら」を描いた、スプラッ...

銃夢

1991年初出 木城ゆきと集英社ビジネスジャンプコミックス 全9巻はるか未来の地球、屑鉄の山から偶然発見された少女型サイボーグ、ガリィの失われた過去と階級社会化した世界の秘密に迫るSFアクション。連載開始当初はそれほど注目してなかった、とい...

スリック・スター

1990年初出 板橋しゅうほう潮出版社 全4巻生態系の破壊された地球から脱出し、多くの人が地球外周軌道上に存在する巨大スペースコロニーに移り住むようになった22世紀の未来、スリック・スター(人工星)マイダスで暮らす探偵稼業の主人公、錬児クォ...

妖術本舗

1986年初出 板橋しゅうほう講談社モーニングKCこの世あらざる怪現象を独自の呪法で丸く収める、いわゆる「祓い屋」兄弟の活躍を描いたオカルト・アクション。割とありがちなプロットではあるんですけどね、これがもう滅法面白い。なぜこのシリーズがた...

正義警官モンジュ

2004年初出 宮下裕樹小学館サンデーGXコミックス 全12巻対犯罪用汎用兵器部隊、通称ギンセイのプロトタイプとして作られた自立型ロボット警官、モンジュの活躍を描いたSFコメディ。ああ、これは細野不二彦の系譜だ、と思いましたね。「現実世界に...

アイ・シティ

1983年初出 板橋しゅうほう双葉社アクションコミックス 全2巻作者の出世作といってもいい一作。のちにOVA化もされ、SFファンの間では高く評価された長編ですが、広く世間の認知度を高めるまでには至らなかったのが残念な限り。サイキックバトルも...

サユリ

2010年初出 押切蓮介幻冬舎バーズコミックス 全2巻すべての著作を追っているわけではないんですが、おそらく作者の最高傑作と言っていい一作なのではと確信する次第。いわゆるホーンテッド・ハウスものなんですが、この作品がすごかったのは、ホラーの...