オススメの一作!

三つ目がとおる

1974年初出 手塚治虫 やや荒唐無稽でこじつけと思えるような謎解きもあり、漫画ならではの適当さが危うかったりもするんですが、それでも普通以上におもしろいんだからさすが先生としか言いようがない1作。 あまり自信はないんですが、漫画における伝...

ミクロイドS

1973年初出 手塚治虫 アニメ版のミクロイドSは、ミクロなヒーローを立脚せんとする勧善懲悪を強調した作品でしたが、原作に当たる本作は昆虫が一斉に人類を攻撃しだしたらどうなるか、という仮想を描いたパニックSFの傑作だったりします。 これを原...

ブラックジャック

1973年初出 手塚治虫 あまりにも有名すぎるこの漫画に一体何を書けばよいのか、といった感じではあるんですが、久しぶりに再読してみて、まるで変わらぬおもしろさに仰天、落涙した次第です。 いやー泣かされた。 で、感動した。 バカみたいに毎日漫...

火の鳥

1967年初出 手塚治虫 おそらくこのシリーズが私のマンガにおけるSF原体験。 初めて読んだのは多分小学校高学年ぐらいのころだったと思います。 卑弥呼や武家社会を描いた作品は子供の脳味噌では理解できない歴史観に混乱させられ、ぴんとこなかった...

きりひと讃歌

1970年初出 手塚治虫 だいたい先生の青年向き漫画は半分ぐらいが暗すぎてしんどい、と私は密かに思ってたりするんですが、その中でも例外的にやたらとおもしろいのが本作だったりします。 モンモウ病という謎の奇病をでっち上げてその正体にジリジリ迫...

ノーマン

1968年初出 手塚治虫 本作、隠れた手塚少年SFの傑作では、思う次第。 特異な能力を持つ少年達が宇宙人の侵略から月を守るため、タイムスリップする物語なんですが、プロットの独特さといい、スケールの大きさといい、そのアイディアの豊かさには目を...

どろろ

1967年初出 手塚治虫 魔物に呪われたせいで体の48カ所を欠損した状態で生まれた百鬼丸の、魔物退治の旅を描いた異色の時代劇アクション。 なぜかタイトルは旅のパートナーであるどろろの名を冠してあるんですが、そのあたりの意図は不明。 少年サン...

W3

1965年初出 手塚治虫 地球よりも遙かに科学や文明の進んだ星に住む宇宙人達が、地球人の知らないところで実は銀河連邦を形成。 銀河連邦は争いの耐えぬ地球を滅ぼしてしまうかどうか結論を出すために地球に3人のスパイを送り込んだが・・・ってなオー...

0マン

1959年初出 手塚治虫 リスから進化したという設定の亜人種0マンと人類の、地球の支配権を巡る攻防を描いたSF巨編。 人間に拾われ、はからずも田手上博士と心を通わせる結果となった0マンリッキーは自分の種族と人類の間で板挟みとなって苦しむが・...

ロック冒険記

1952年初出 手塚治虫 あとがきによると、カレルチャペックの山椒魚戦争をヒントに描かれた作品とのことですが、オープニングのスペクタクルな展開は山椒魚戦争というより現代ハリウッド映画にも通ずるダイナミックさでド迫力なように私は感じました。 ...

来るべき世界

1951年初出 手塚治虫 HGウエルズの「来るべき世界」とは無関係。 天変地異による地球滅亡の危機を怪生物フウムーンと絡めて描いた終末SF。 本作は後に「フウムーン」のタイトルでリメイク、アニメ化されています。 あっちへふらり、こっちへふら...

THAT’Sイズミコ

1983年初出 大野安之スタジオシップ 全6巻 一体このマンガを文章でどう表現したらいいのか、本当に悩みます。 初期はモラトリアムな女子大生二人組のナンセンスなSFコメディだったんですね。 語弊があるかもしれませんが、対象の年齢層をもう少し...

神の獣

1992年初出 巴啓祐講談社モーニングKC リアルタイムで読んでいないので当時の反響とか、評判とかまるで知らないのですが、こりゃマンガでは珍しくド級の怪獣SFだ、と、とても驚かされた1冊。 絵柄は露骨に大友克洋の影響下にあるように思いますが...

地底国の怪人

1948年初出 手塚治虫 手塚治虫初期の長編、第三作目。 センターオブジアースってなプロットで、普通に地底冒険もので、まあこんなものか、ってな感じなんですが、最後まで読んで私は仰天しました。 えーこう終わらせるのか!と。 あとがきによると意...

河童の三平

1968年初出 水木しげる 2010年にNHKで放映された「ゲゲゲの女房」のおかげで一躍国民的漫画家に祭り上げられて表彰までされてしまった水木しげるですが、みなさん本当に水木しげるの漫画、読んでるのかなあ、と言うのが私の正直な感想だったりし...