70年代

太陽伝

1973年初出 日野日出志マガジンファイブ ホラーではない、と聞いてはいたんですが、なんせ日野日出志なんで、いったいどのようなカルトなのか?!とドキドキしながらページをめくったんですが、思いのほか普通に少年向き冒険マンガで拍子抜け。 太古の...

地獄小僧

1976年初出 日野日出志ひばり書房ヒットコミックス 事故で最愛の息子を失った病院長が悲しみのあまり他人の子供を犠牲にして我が子を甦らそうとするが、甦った我が子はとても人間とは呼べぬ化け物であった、というどこかで読んだことのあるような内容の...

蔵六の奇病

1976年初出 日野日出志ひばり書房ヒットコミックス これまた日野ワールド全開な狂った一冊。 簡単にストーリーをかいつまむと、精神薄弱な主人公蔵六が全身にできた七色のできものからしたたる膿で絵を描こうとするお話。 もう、間違いなく今の時代に...

毒虫小僧

1975年初出 日野日出志ひばり書房ヒットコミックス 子供の頃怖いモノ見たさで読んで、長らく私のトラウマとなった一冊。 この本のせいで見慣れぬ虫をひどく恐れる時期がしばらく続いたのだから、ほんと作者には責任とってほしい。 カフカとの共通点等...

俺の新撰組

1979年初出 望月三起也ぶんか社コミック文庫 上、下 新撰組の母体となる浪人たちが京に上って新撰組を結成し、後世に知られる組織の体裁を整えるまでを描いた作者には珍しい歴史もの。 新撰組自体に詳しくないので、史実を作者流に改変しているのかど...

バラの戦士

1976年初出 望月三起也双葉社アクションコミックス 全4巻 巨大な複合企業、空コンツェルンの陰謀により、会社をつぶされのっとられてしまった運輸会社の残党が、空コンツェルンの雇われに身をやつしながら命がけの復讐をもくろむ現代版忠臣蔵といった...

ジャパッシュ

1971年初出 望月三起也ぶんか社コミック文庫 端麗な容姿と長けた弁舌で人心を惑わす悪徳のアンチヒーロー、ジャパッシュのあくなき権力への欲求を描いた作品。 相当早かったのだけは確かだと思います。 正義不在の悪党が、どんどんその力を肥大させて...

60億のシラミ

1979年初出 飯森広一秋田書店少年チャンピオンコミックス 「レース鳩0777」等が人気を博した動物漫画で有名な飯森広一のSF大作。 とりあえず、地球上に生息する人類をシラミといいきるその辛辣さ、またタイトルにしてしまう大胆さには恐れいりま...

巨人獣

1971年初出 石川球太大田出版QJマンガ選書 60~70年代、動物漫画で人気を博した作者がSFに挑んだ異色作。 アイディア自体は単純きわまりないんです。 ある日突然、1人のサラリーマンが巨大化してしまったら・・。 たったこれだけ。 しかし...

マーズ

1976年初出 横山光輝秋田書店少年チャンピオンコミックス 全5巻 ある一定の年代の人はマーズというと「六神合体~♪」を思い出すことでしょうが、本作、アニメとはほぼ別物、と考えていいと思います。 そもそもアニメの方は著者の許諾を得て、大きく...

その名は101

1977年初出 横山光輝秋田漫画文庫 全3巻 バビル二世の続編というか、スピンオフのような内容。 バビル二世より若干大人の読者を意識したような内容になってますが、なぜそうなったのか、そのあたりの意図は不明。 続き、と思って読むと矛盾点だらけ...

バビル2世

1971年初出 横山光輝秋田書店少年チャンピオンコミックス 全12巻 おそらく超能力者を主人公とした漫画作品として日本において元祖と呼べる存在なのでは、と思います。 超能力を使えば使うほど老化する、といったルール作りや、バベルの塔に始まる伝...

伊賀淫花忍法帳

1978年初出 石川賢双葉社アクションコミックス 76年~79年の4年間で廃刊した漫画ジョーという青年漫画誌に掲載された、同主人公の短編を集めたもの。 かつてはオハヨー出版という謎の出版社から同タイトルで単行本化されてましたが、何をとち狂っ...

宇宙長屋

1979年初出 石川賢双葉社アクションコミックス 週刊漫画ゴラクに連載されていた連作長編を双葉社が00年に再単行本化したもの。 落語でおなじみの熊さん八っつあんがドタバタ劇を繰り広げる艶笑コメディなんですが、そこは石川賢ですんで舞台は宇宙。...

時空間風雲録

1979年初出 石川賢大都社スターコミックス <収録短編>時空間風雲録次元生物奇ドグラ邪気王学園芸夢E2 後に双葉社からも同タイトルで単行本が発売になってます。 収録短編に違いがあるかもしれません。 表題作の中篇はスケールこそ大きいものの、...

セイントデビル~聖魔伝

1976年初出 辻真先/石川賢講談社漫画文庫 全2巻 講談社文庫版が発売される際に何故か「聖魔伝」から「セイントデビル」にメインタイトルが変更。 詳細は知りません。師匠である永井豪のデビルマンような作品が描きたい、と辻真先とタッグを組んだの...

魔獣戦線

1975年初出 石川賢双葉社パワーコミックス 全4巻 デビルマンに呼応するかのように、人類と神のハルマゲドンを描いた石川賢初期の傑作。 ベースにあるのはキリスト教的史観で、題材やテーマも含め、なにかと永井豪と比較される運命を負う作品ではある...

永遠なる瞳の群

1973~78年初出 ますむらひろし朝日ソノラマサンコミックス <収録短編>永遠なる瞳の群自動販売機夏の終わりにやって来た春理科室の地下で氷山1977ぼくらが地上に帰る時霧にむせぶ夜1975再会母なる大地の子どもたち星ふる夜の天使たち 一貫...

スタミナサラダ

1977年初版 山上たつひこ講談社マガジンKC 元々「スタミナサラダ」といえばにんにくの化け物みたいなのがこまわり君ばりに滅茶苦茶やらかすギャグ漫画で、 朝日ソノラマから発売になっていた山上たつひこ名作劇場に収録されていたはずなんですが、何...

ボクシン子

1979年初版 山上たつひこ秋田書店少年チャンピオンコミックス ボクシングジムを舞台にアホな会長と、その練習生のドタバタを描いたギャグ。 全11話が収録。 絵柄も安定し、笑いも一番冴えてる頃の作品なんで普通におもしろいですが、あまり人気は出...

快僧のざらし

1976年初版 山上たつひこ秋田書店少年チャンピオンコミックス 全3巻 がきデカと平行して月刊チャンピオンに連載された作品。 設定に違いはあれど、やってることはほぼこまわり君と同じです。 こちらは茶坊主が主人公で、物語の舞台がお寺、というだ...

恥ずかし探検隊

1979年初版 山上たつひこ双葉社アクションコミックス <収録短編>恥ずかし探検隊(1話~4話)沈没村から粉砕学園謎のシークレットサービスえら兄いちゃん天気晴朗なれど日は高し幕末お笑い三人組いやだなあ沖田君 のちにペップ出版から発売になった...

がきデカ

1974年初出 山上たつひこ秋田書店少年チャンピオンコミックス 全26巻 現代ギャグ漫画の基礎骨格を作った分水嶺たる作品。 あらゆるギャグ漫画家が、我も我もと、がきデカを模倣しまくったように思います。 吉田戦車の登場ぐらいまでそれは続いたの...

地球防衛軍

1974~86年初出 山上たつひこペップ出版 <収録短編>地球防衛軍密林大帝男の斗魂粉砕学園謎のシークレットサービスメロンな二人(1話~10話) 喜劇新思想大系路線の薄汚いお下劣ギャグ路線の短編が5編と、スコラに連載された「メロンな二人」を...