ジュピター

アメリカ 2015監督、脚本 ウォシャウスキー姉弟 シナリオ、プロットともにダメ、の一言。 実は地球人が知らないだけで異星人は宇宙に溢れてて、地球はその異星人の管理下にある放牧場に過ぎない、ってアイディアそのものが60年代かよ、のレベルです...

魔王ダンテ(昭和版)

1971年初出 永井豪朝日ソノラマサンワイドコミックス 全2巻 プレデビルマン、と言っていい内容。 神と悪魔の最終戦争を逆転の構図で描いた作品で、ああ、作者のシリアスなSFバイオレンスの路線はここから発展していったんだ、と言うのが手にとるよ...

デビルマン

1972年初出 永井豪講談社マガジンKC 全5巻 文句のつけようがない歴史的傑作。 そりゃね、大人の目線で見れば、中盤やや中だるみとか、伏線の貼り方がわかりやすすぎてほとんどネタバレとか、色々ツッコミどころはあるんですが、72年にこれが少年...

マジンガーZ

1972年初出 永井豪講談社マガジンKC 全5巻 ロボットアニメの歴史を変えた画期的なシリーズなわけですが、はっきりいって漫画の方は他愛ないというか描き殴りというか、適当です。 そもそも東映動画との企画で生まれた作品であり、作者も今で言うと...

オモライくん

1972年初出 永井豪竹書房文庫 全2巻 最初は、なんだこりゃとりいかずよしの「トイレット博士 」か!?とあまりの汚さに驚愕したんですが、不潔で飯時に読めないのが共通しているだけで、描こうとしている事はまるで違うことに途中で気づく。 解説で...

戦慄の絆

カナダ 1988監督 デヴィッド・クローネンバーグ原作 バリ・ウッド、ジャック・ギースランド あ、今までとなにかが違う、というのが、最初に見たときの感想でした。 クローネンバーグはこの作品を起点に、明らかに自己の表現手法を変えてきた、と思い...

あにまるケダマン

1972年初出 永井豪扶桑社文庫 全2巻 少年サンデーに連載された学園ドタバタギャグ。 この頃量産された一連のギャグ作品の流れを汲む作風で、ハレンチ学園からあばしり一家と至る路線の過渡期にある内容、といった印象。 そこそこにエッチでそこそこ...

モンキーマジック 孫悟空誕生

中国/香港 2014監督 ソイ・チェン脚本 エドモンド・ウォン、ローラ・フオ 本当に中国(香港?)の映画界はひとつなにかが当たると次々類似作を作るというか。 中国に限ったことじゃないのかもしれませんけどね。 またそれが続けて当たる、ときてる...

夜叉鴉

1993年初出 萩野真集英社ヤングジャンプコミックス 全10巻 すべての作品を読んでいるわけではありませんが、荻野真のオカルトSFの中では一番出来が良い気がしますね。 序盤は正直たいしたことないんです。 晴らせぬ恨みを夜叉鴉が代って晴らしま...

あばしり一家

1969年初出 永井豪秋田書店チャンピオンコミックス 全15巻 キッカイくんをさらに個性豊かな犯罪一家にしたてあげて大暴れさせたのが本作だと思います。 そこに加味されたのは「バイオレンス」と「SF」。 基本、ギャグタッチなんですが、派手に流...

破壊魔定光

1999年初出 中平正彦集英社ウルトラジャンプ 1~6巻(全12巻) 突如地球に飛来し始めた「流刑体」と呼ばれる異星人の犯罪者を、捕獲する役目を担うことになってしまった高校生の活躍を描いたアクションSF。 序盤はまあ、ありがちな感じかな、と...

フィッシャー・キング

アメリカ 1991監督 テリー・ギリアム脚本 リチャード・ラグラヴゥネーズ 不用意に放った一言が、間接的に殺人事件に発展してしまった不遇なラジオのDJの贖罪と再生を描いた物語。 これまでのギリアムの監督作の中では初めての現代劇で(モンティパ...

キッカイくん

1969年初出 永井豪竹書房文庫 全4巻 作者最初期の作品。 生活ギャグ、とでもいえばいいんでしょうか、後年のイメージとは何もかもがまるで違って驚かされることしきり。 おなじみ冷奴先生はすでにメインキャラクターで登場してはいるんですけどね。...

ハレンチ学園

1968年初出 永井豪徳間コミック文庫 全7巻 当時の少年ジャンプに連載が開始されるや否や大反響をうけ、作者の名を一気に世間に知らしめた一作。 世間を巻き込んで世の親達から大きくバッシングされた作品としても有名。 この作品を有害図書指定しよ...

スパイダーマン

1970年初出 池上遼一/平井和正メディアファクトリーMF文庫 全5巻 アメコミのスパイダーマンを日本向けにアレンジして漫画化した作品。 たいていこの手の企画ものって、中途半端でゆるい出来になるんですが、本作に限っては、それは違う、と断言し...

ドラキュラZERO

アメリカ 2014監督 ゲイリー・ショア脚本 マット・サザマ、バーク・シャープレス 近年発表されたアイ・フランケンシュタイン(2014)といい、昨今のハリウッドは誰もが知る怪物をダークヒーローに仕立て上げるのがブームなのかもしれませんが、い...

恐怖新聞

1973年初出 つのだじろう秋田書店チャンピオンコミックス 全9巻 おそらくつのだじろうの最高傑作ではないか、と。 悪霊にとり憑かれた少年の悪夢の日々を描いた心霊ホラーなわけですが、悪霊が未来の恐怖を予知する新聞を配達し、しかもそれを読めば...

アリエテ2057

2010年初出 五十嵐浩一双葉社アクションコミックス 上、下巻 西暦2057年、木星の衛星を拠点に、外宇宙より突如来襲した謎の侵略者と戦う地球人兵士達の、熾烈な戦闘の日々を描いたスペースオペラ。 いや、びっくりしました。 五十嵐浩一といえば...

呪凶介PSI霊査室

1977年初出 つのだじろう竹書房文庫 全2巻 それにしてもすごいタイトルです。 呪凶介霊査室って・・・・。 禍々しいのにもほどがあるって、ほんとに。 ただまあ、作品のプロット自体は良くできている、と思うんですね。 不可解な事件を霊的な観点...

透明人間

アメリカ 1992監督 ジョン・カーペンター原作 H・F・セイント しかしこのひねりのない邦題はなんとかならないものか、と。 かの有名なHGウエルズの透明人間のリメイクか、と勘違いしちゃった人もきっと居たはず。 せめて原題に忠実に「透明人間...

うしろの百太郎

1973年初出 つのだじろう講談社マガジンKC 全8巻 70年代オカルトブームの火付け役になった作品のひとつ、と言われてますが、なんせ子供だったもので、はて?そのようなブームがあったかしら、ってな有様ではあります。 今あらためてじっくり読ん...

オキュラス 怨霊鏡

アメリカ 2013監督 マイク・フラナガン脚本 マイク・フラナガン、ジェフ・ハワード 呪われた鏡が所持者を狂わせ死に至らしめる、なんてプロット自体がありふれた手垢であることは間違いないと思うんです。 今時そんなネタでどうやってホラーファンを...

未来の思い出

1991年初出 藤子F不二雄小学館 先生が最後に描いた青年向け漫画。 映画化もされ、話題になった一作ですし、あらためて今読むと漫画家が主人公ということもあって、なにかと晩年の先生自身の姿にだぶる、というのはありますね。 色々感慨深いのは確か...

チンプイ

1985年初出 藤子F不二雄小学館 全2巻 F先生、最後の児童漫画。 ある日突然、他天体であるマール星からルルロフ殿下のお妃様として選ばれた地球人の小学生エリの大騒動を描いたSFギャグなんですが、定番ながら実にかわいらしい作品で、なかなか好...