キッカイくん

1969年初出 永井豪
竹書房文庫 全4巻

作者最初期の作品。

生活ギャグ、とでもいえばいいんでしょうか、後年のイメージとは何もかもがまるで違って驚かされることしきり。

おなじみ冷奴先生はすでにメインキャラクターで登場してはいるんですけどね。

絵柄が全盛期と微妙に違うせいもあり、まるで別人の作品のようだ、というのはありますね。

 作品のノリも2巻ぐらいまでは藤子不二雄と赤塚不二夫を足したような感じ。

4巻ぐらいから段々「らしく」なってきて、ピンチーはばんばん脱ぎだすわ、ストーリーは破壊的にでたらめになるわ、じじいいじめは加速するわで、あ、なにかつかんだな、と実感するんですが、さらにおもしろくなりそうなところで残念ながら終了。

連載開始当初と終了時で、じわじわと変貌を遂げた作品だと思います。

後の永井作品に連なる要素が本作で散見できるってのが収穫でしょうか。 

格別に名作というわけでもないと思いますが、ファンには興味深いシリーズじゃないかと思います。

コメント

  1. […] キッカイくんをさらに個性豊かな犯罪一家にしたてあげて大暴れさせたのが本作だと思います。 […]

  2. […]  作中のアガゾスいじめもキッカイくんのじじいいじめと同じ笑いですしね。 […]

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