マンガ

愛と誠

1973年初出 梶原一騎/ながやす巧講談社マガジンKC 全16巻 当時、空前の大ブームを巻き起こし、何度も映像化された作品ですが、実は私、今日まで読んだことがなくてですね。 何の根拠もない先入観なんですが、すごく暑苦しそう、と思ってたんです...

たびしカワラん!!

2015年初出 江野スミ小学館裏サンコミックス 1巻(以下続巻) 多分、はまる人は猛烈にはまって、そうでない人は、なんだこれ、で終わってしまいそうな漫画。 丸尾末広や高橋葉介、林田球らの影響下にある、みたいな事を作者本人が言ってるようですが...

8マン

1963年初出 平井和正/桑田二郎扶桑社文庫 1~4巻(全6巻) とりあえず線のシャープさはとても63年に描かれたものとは思えず、感心させられました。 なるほど信奉者を生むだけはあると納得。 内容はアニメとそう大きく変わらず、勧善懲悪なアメ...

漫画家残酷物語

1961年初出 永島慎二ジャイブ 全3巻 当時、若者のバイブル、カリスマと言われ、圧倒的支持を得た伝説的作品。 日本で初めての私小説風の漫画と言われていますが、共通して各話とも漫画家が主人公だ、というだけで、ストーリーに連続性はありません。...

ワイルド7R

2011年初版 望月三起也実業之日本社 全2巻 まさかまさかのワイルド7の新作。 もう70歳は超えておられるかと思うんですが、いやはや先生ご健在。絵もストーリーも全然荒れてない。 これは驚かされましたね久しぶりに。 2012年の映画化に合わ...

飛葉

2008年初版 望月三起也ぶんか社コミック文庫 ロゼサンクと同じく、年をとって既にワイルド7の一員ではない飛葉を主人公にした作品。 本作での飛葉は体内に摘出できない弾丸があり、そのため不意に発作が起きて動けなくなることもある、という設定なん...

ロゼサンク

2008年初版 望月三起也ぶんか社コミック文庫 主にアクション系の作品を集めた短編集。 やはり最も注目すべきは表題作「ロゼサンク」でしょうね。 私はこの一作の為だけに購入。 単行本に収録されたのはこの文庫が初めてのはずです。 年老いて長年の...

忘れ苦兵衛

1982年初版 小池一夫/神江里見スタジオシップ劇画キングシリーズ 全6巻 死んだ妻の霊が取り憑いたまま離れない京都六角牢屋敷の雑色、苦兵衛が遭遇する事件の数々を描いたオカルト時代劇。 「幽霊と牢役人」という取り合わせを「時代劇でやる」とい...

学園シャンプー

1982年初版 望月三起也少年画報社ヒットコミックス 全3巻 作者にしては珍しい、SF風味の学園もの。 京都を舞台に、不良グループの抗争に巻き込まれてしまった主人公のドタバタを幾分コメディ調に描いた作品なんですが、特徴的なのは主人公が軽い念...

四つ葉のマック

1983年初版 望月三起也少年画報社ヒットコミックス 全7巻 非行少年を手続きなしで海洋艦型鑑別所に収容できる世界を描いたバイオレンス。 再読してみて私が一番驚いたのは、このプロットって、後のバトルロワイヤルであり、ハンガーゲームやメイズラ...

男弐

1986年初出 小池一夫/伊賀和洋集英社ビジネスジャンプコミックス 全10巻 著名な歴史上の人物に焦点を当て、その半生を追った大河時代劇。 シリーズに登場するのは、山本勘助、服部半蔵、土方歳三。 ぶっちゃけあんまり小池一夫らしくないなあ、と...

変身!

2014年初出 横山旬エンターブレインビームコミックス 1巻(全3巻) なんだかよくわからないんですけど不思議なおもしろさがある一冊。 自在に変身できる能力を有した男の子と、唯一その秘密を知る同級生の女の子との学園生活を描いたドタバタなんで...

ザ・ムーン

1972年初出 ジョージ秋山小学館文庫 全4巻 作者にしちゃあ珍しい、巨大ロボットもの。 しかしこの手の勧善懲悪な少年SFにおいてすらジョージ秋山節は全開。 こりゃ裏石ノ森章太郎、裏横山光輝と言っても良い作品では、と思います。 本当にカタル...

アシュラ

1970年初出 ジョージ秋山幻冬社文庫 上、下 少年誌でカニバリズムって、とりあえず編集は止めろよ、と言う話で。 青年誌媒体がなかった、というのはわかるんですが、それにしても超えちゃいかん一線はあるでしょう、と思う次第。 この作品の最大の問...

銭ゲバ

1970年初出 ジョージ秋山幻冬社文庫 上、下 もう本当に長い間ジョージ秋山は鬼門でして。 まず絵が好きになれない、ってのが大前提にあって、さらには、あけすけに露悪的かつエキセントリックな作風が嫌いってのがその次にあった。 もちろん浮遊雲み...

エコエコアザラク

1975年初出 古賀新一秋田書店チャンピオンコミックス 全19巻 70年代の少年チャンピオンを支えた人気漫画のひとつで、近年、何度か映画化されたりドラマ化されたりしている作品ですが、はっきり言って原作はそれほど優れた出来というわけでもなし。...

ゾンビマン

1998年初版 日野日出志角川書店 作者の比較的近年の作品を集めた短編集。 しかしゾンビマンって、B級アメコミみたいだなあ、と思ってたら内容も本当にその通りでどうにもこうにも。 エンディングがやたら文学的で思わず失笑してしまいましたが、どこ...

太陽伝

1973年初出 日野日出志マガジンファイブ ホラーではない、と聞いてはいたんですが、なんせ日野日出志なんで、いったいどのようなカルトなのか?!とドキドキしながらページをめくったんですが、思いのほか普通に少年向き冒険マンガで拍子抜け。 太古の...

地獄小僧

1976年初出 日野日出志ひばり書房ヒットコミックス 事故で最愛の息子を失った病院長が悲しみのあまり他人の子供を犠牲にして我が子を甦らそうとするが、甦った我が子はとても人間とは呼べぬ化け物であった、というどこかで読んだことのあるような内容の...

蔵六の奇病

1976年初出 日野日出志ひばり書房ヒットコミックス これまた日野ワールド全開な狂った一冊。 簡単にストーリーをかいつまむと、精神薄弱な主人公蔵六が全身にできた七色のできものからしたたる膿で絵を描こうとするお話。 もう、間違いなく今の時代に...

毒虫小僧

1975年初出 日野日出志ひばり書房ヒットコミックス 子供の頃怖いモノ見たさで読んで、長らく私のトラウマとなった一冊。 この本のせいで見慣れぬ虫をひどく恐れる時期がしばらく続いたのだから、ほんと作者には責任とってほしい。 カフカとの共通点等...

スズキさんはただ静かに暮らしたい

2014年初出 佐藤洋寿徳間書店ZENONコミックス 1巻(全3巻) 警察ぐるみの犯罪に巻き込まれ命を狙われる少年と、巻き添えで少年の面倒を見る羽目になってしまった孤独な殺し屋スズキさんの逃避行を描いたサスペンス風のアクション。 1巻を最後...

亜人ちゃんは語りたい

2014年初出 ペトス講談社ヤンマガKC 1巻(以降続巻) 亜人、というくくりで、世界の伝承や神話に生きる妖怪だの魔物だのを一堂に集め、女子高生として学園生活を送らせたファンタジックなコメディ。 私の説明だけ読んでるとなんの新鮮味もない感じ...

ソマリと森の神様

2015年初出 暮石ヤコ徳間書店ZENONコミックス 1巻(以降続刊) 人間が人外の魔物に追われ、絶滅寸前となった世界を舞台に、心を持たぬ森の守り人ゴーレムと人間の女の子の親探しの旅を描いたファンタジー。 どことなく「ハクメイとミコチ」や人...