90年代

ピンポン

1996年初出 松本大洋小学館ビッグコミックスピリッツ 全5巻松本大洋にしてはケレン味のない普通のスポーツ漫画だと思いますね。だからこそ映画化やアニメ化につながった、ということなのかもしれませんが。努力と才能をどういう形で競技に反映させドラ...

チャイルド・プラネット

1996年初出 永福一成/竹熊健太郎小学館ヤングサンデーコミックス 全7巻大人にだけ感染する致死性の細菌兵器に侵された街で、生き延びる子どもたちの集団を描いたパニックSF。改めて言及するまでもなく、確信犯的な漂流教室(1972~)のリブート...

プラネテス

1999年初出 幸村誠講談社モーニングKC 全4巻2074年の未来、宇宙空間にてデブリの回収を生業とする宇宙飛行士、ハチマキの見果てぬ夢を描いたSFアドベンチャー。とりあえずデブリ回収員を主役に据えるという設定が斬新だし、科学を無視しない宇...

ドラゴンヘッド

1994年初出 望月峯太郎講談社ヤンマガKC 全10巻ド級のパニックSF、終末SFながら、全く何も明かされぬまま、あたかも打ち切りを宣告されてしまったかのように終わってしまった悪名高きシリーズ。当時リアルタイムで読んでいた愛読者は「なんじゃ...

鮫肌男と桃尻女

1993年初出 望月峯太郎ミスターマガジンDX 全1巻ありゃっ、こういう方向へ行ってしまうの?と少なからず戸惑った作品。作者はきっとSF/ホラーの方向へ進んでいくに違いない、と勝手に思ってたんで、至極映画的なクライムアクションに舵を切ったの...

お茶の間

1991年初出 望月峯太郎講談社ミスターマガジンKC 全3巻今はなきミスターマガジンに連載されたバタアシ金魚(1985~)の続編。ヒット作の続編、って人気凋落気味の漫画家が手を染める定番のパターンだと思うんですが、そんなに望月峯太郎、追い詰...

座敷女

1993年初出 望月峯太郎講談社ヤンマガKCリング(1998)以降のJホラーブームをあたかも先取りしたかのような傑作ホラーだと思います。まだストーカーという言葉すら一般的でなかった頃に、こういうものを形にしてしまう先見性がとんでもない。私の...

頑丈人間スパルタカス

1993年初出 安永航一郎徳間書店少年キャプテンコミックススペシャル 全4巻今はなき月刊少年キャプテンに連載されたドタバタギャグ。さて、安永航一郎というと、私は県立地球防衛軍(1983~)を思い出すんですけど、本当にこの人は全然変わらんなあ...

青い春

1990年初出 松本大洋小学館ビッグコミックス<収録短編>しあわせなら手をたたこうリボルバー夏でポン!鈴木さんピースファミリーレストランは僕らのパラダイスなのさ!だみだこりゃ主にビッグコミックスピリッツへ掲載された作品を集めた短編集。まあ、...

ZERO

1990年初出 松本大洋小学館ビッグコミックスピリッツ 上、下約10年に渡ってチャンピオンの座を死守し続けるボクサー、五島雅の散り際を描いたボクシング漫画。やりたかったことはわかるんですけどね、なんだろうなあ、ひどく現実味に欠ける、というの...

花男

1991年初出 松本大洋小学館 ビッグコミックス 全3巻読売ジャイアンツに入団することを夢見る30歳の父親と、そんな父親を虚仮にする現実的で利口な息子を描いたホームドラマ。じゃりン子チエ(1978~)と似たプロット、と言っていいと思います。...

鉄コン筋クリート

1993年初出 松本大洋小学館ビッグコミックス 全3巻架空の街、宝町を舞台に、ヤクザや警察顔負けの大立ち回りを見せる少年二人組、クロとシロを描いたコミック・ノワール。松本大洋の代表作とも言われ、今も根強い人気を誇る作品ですが、個性的で精緻な...

銃夢

1991年初出 木城ゆきと集英社ビジネスジャンプコミックス 全9巻はるか未来の地球、屑鉄の山から偶然発見された少女型サイボーグ、ガリィの失われた過去と階級社会化した世界の秘密に迫るSFアクション。連載開始当初はそれほど注目してなかった、とい...

スリック・スター

1990年初出 板橋しゅうほう潮出版社 全4巻生態系の破壊された地球から脱出し、多くの人が地球外周軌道上に存在する巨大スペースコロニーに移り住むようになった22世紀の未来、スリック・スター(人工星)マイダスで暮らす探偵稼業の主人公、錬児クォ...

エンブリヲ

1994年初出 小川幸辰講談社アフタヌーンKC 全3巻隠れたバイオロジカルホラーの傑作と呼ばれ、後にエンターブレインから新装版も出た一作。ぶっちゃけ絵はあんまりうまくないです。正直言うと、あんまり好きになれない絵柄。ただ、それをも差し置いて...

ザ・ワールド・イズ・マイン

1997年初出 新井英樹小学館ヤングサンデーコミックス 全14巻一部で熱狂的人気を誇る作品。殺人に対する禁忌が存在しない主人公モンの気ままな殺戮道中と、謎の巨大生物ヒグマドンに町を蹂躙される悪夢を描いたディザスターもの的狂乱劇を掛け合わせた...

EDEN

1997年初出 遠藤浩輝講談社アフタヌーンKC 全18巻致死性の高いウイルスの大流行にさらされ、帝国主義的な社会に変貌を遂げた近未来を描くSF大作。黄金期のアフタヌーンを支えた一作と言ってもいいでしょうね。当時、第一話を読んで「こりゃちょっ...

ちいさなのんちゃん

1999年初版 永野のりこアスペクトコミックス「GOD SAVE THE すげこまくん」や「電波オデッセイ」で名を馳せた作者の、実体験をもとにした育児エッセイ。普通に可愛くて微笑ましいです。初めて子供を授かったお母さんの混乱ぶりやドタバタは...

ハンニャハラミタ

1994~2005年初出 駕籠真太郎集英社ヤングジャンプコミックス<収録短編>仰ゲバ尊しDEMON SEEDハンニャハラミタ動物の王国atraxia飛んで目に入る夏の虫尻尾考エログロカルト漫画家として有名な作者の、SF系の作品を集めた短編集...

アジア夜話

1992年初出 仲能健児エンターブレインビームコミックスモーニングパーティーに連載された「インドにて」を中心に、01年以降コミックビームに掲載された短編6篇を付け加えたもの。初期の作品はおおむねエッセイ漫画と言っていいのでは、と思います。も...

うずまき

1998年初出 伊藤潤二小学館スピリッツ怪奇コミックス 全3巻伊藤潤二はどちらかと言えば短編作家ではないか、と私は思ってるんですが、そんな作者の長編唯一の成功例がこの作品ではないか、と。「うずまき」をテーマに連作する、と言う形を取ったことも...

富江 again(part3)

1999年初出 伊藤潤二朝日ソノラマ眠れぬ夜の奇妙な話コミックスなんでタイトルが富江part3になってるのか当時は困惑したんですが、おそらく、最初に単行本化されたハロウィン少女コミック館を底本として再編集された、伊藤潤二マンガコレクション全...

トンネル奇譚

1997年初出 伊藤潤二朝日ソノラマ眠れぬ夜の奇妙な話コミックス<収録短編>長い夢トンネル奇譚銅像浮遊物白砂村血譚さて今回も絶好調、伊藤潤二。収録されている5編、どれも甲乙つけがたい出来でハズレ無し。個人的に一番気に入ったのは、日に日に見る...

怪奇カンヅメ

1993~96年初出 伊藤潤二朝日ソノラマ眠れぬ夜の奇妙な話コミックス<収録短編>仲間の家なめくじ少女隣の窓漂着物ご先祖様異常接近怪奇ひきずり兄弟◎次女の恋人怪奇ひきずり兄弟◎降霊会これまた名作目白押しの短編集。どれも甲乙つけがたい感じです...