ちいさなのんちゃん

1999年初版 永野のりこ
アスペクトコミックス

「GOD SAVE THE すげこまくん」や「電波オデッセイ」で名を馳せた作者の、実体験をもとにした育児エッセイ。

普通に可愛くて微笑ましいです。

初めて子供を授かったお母さんの混乱ぶりやドタバタは読んでて楽しいですし、のんちゃんの幼いがゆえの奇行もくすり、とさせられる。

けどまあ、これはどっちかというと同じお母さんや女性向けな気もしますね。

もともと永野のりこの漫画であんまり笑ったことのない私の感性も災いしてるかとは思いますが、やっぱりね毒がないんです。

毒が必要か?この手の漫画に?と逆に問われてしまいそうな気もしますが、作家性に照らし合わせるなら、作者ならではの下世話さや偏執性みたいなのが母性にくるまれちゃってるようにも思えて。

それはそれできっといいんでしょうけど、私が期待するのはやっぱりオタク女子な作者の破綻だったり自虐だったりするんで。

なにも悪くはないんです。

ただ想像してたのとはちょっと違う、というだけ。

ファンにとっては私生活をうかがえて興味深いかも。

余談ですが、エンターブレインから新装版として発売された「ちいさなのんちゃん すくすくマーチ」には「おおきなのんちゃん」が描き下ろしで収録されてます。

うーん、最近新作を見かけない分、そっちのほうがむしろ気になったりして。

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