0年代

ミミの怪談

2002年初出 伊藤潤二/木原浩勝、中山市朗メディアファクトリーMFコミックス <収録短編>隣の女草音墓相海岸ふたりぼっち朱の円 現代百物語「新耳袋」を底本に、ミミと言う名の少女が体験する連作怪異譚として改変、漫画化された短編集。 新耳袋は...

地獄星レミナ

2004年初出 伊藤潤二小学館ビッグコミックス 天才伊藤潤二がものの見事に足を滑らせて派手にすっ転んだ一作、と私は認識。 巨大な遊星が地球に接近衝突する恐怖を描いた作品なんですが、何が失敗してるって、題材は間違いなくSFなのに、それを徹頭徹...

ギョ

2002年初版 伊藤潤二小学館ビッグスピリッツコミックス 全2巻 もうタイトルからして紙一重です。 笑わせたいのか、って話だったりするんですが、内容自体はタイトルにそぐわずカタストロフを描いた怪奇SFだったりするので、そのギャップになにやら...

シュトヘル

2009年初出 伊藤悠小学館ビッグコミックススペシャル 1巻(全14巻) 歴史改変ファンタジーというか、入れ替わりもの、というか。 冒頭の展開はSFっぽい感触。 悪霊と呼ばれる女戦士を主人公に据えるあたり、ヒロイックファンタジーがやりたいの...

皇国の守護者

2005年初版 佐藤大輔/伊藤悠集英社ウルトラジャンプコミックス 1~2巻(全5巻) 小説のコミカライズ。 佐藤大輔による原作は読んだことがないんですが、まあおおむね想像を裏切らぬ架空戦記ものかな、と。 剣牙虎を操る日本軍の独立部隊と言う設...

荒野に獣、慟哭す

2004年初出 伊藤勢講談社マガジンZKC 1巻(全9巻) 夢枕獏の小説をコミカライズした作品。 なぜよりにもよってこの作品なんだ?と疑問に思うところが私の場合、ありまして。 どちらかというと氏の著作の中では本作、佳作の部類だと思うんですね...

羅喉伝

2002年初出 伊藤勢角川書店ドラゴンコミックス 全2巻 近年読んだこの手のマンガの中では一番驚かされた作品。 よりによって角川からこんなド級の伝奇アクションがひっそり発売されていたなんて・・・。 マンガ道、あまりに広大にて険し。 実際のと...

なんじゃもんじゃ

2009年初出 伊藤静講談社モーニングKC 1~2巻(全6巻) 「福助」の路線そのままに、相変わらず心優しき人たちの性善説に基づいた物語、といった印象。 今回の題材はコロポックル。 厳密に言うとコロポックルではないのですが、かの伝承のように...

福助

2006年初出 伊藤静講談社モーニングKC 全2巻 ちょっと不思議なヒューマンドラマ、とでも喧伝されそうな内容。 おもしろくなかった、ってなわけじゃないんですが、要は物語の落とし所をどこにするかの問題で、人と人とのつながりとか優しさとかあっ...

クーデタークラブ

2000年初出 松本光司講談社ヤンマガKC 全6巻 松本光司と言えば「彼岸島」がすぐさま思い起こされるわけですが、私が作者を初めて知ったのは実はこの作品で、この時点ではまさかあんなとち狂った吸血鬼マンガを描くようになるなんて想像もしてなかっ...

観測者タマミ

2009年初出 井田ヒロト角川書店コミックエース 1~2巻(全3巻) タイトルが気になって衝動買いした一冊。 第2話までは、こりゃいい買い物だった、と興奮させられるものがあったのは確か。 「シュレディンガーの猫」などという単語をまさかコミッ...

BTOOM

2009年初出 井上淳哉新潮社バンチコミックス 1巻(全26巻) いや、これバトルロワイアルといったいなにが違うのか、と。 さしずめ今でいうとハンガーゲームですかね。 え?みんな気にならないの?ほぼ同じじゃないですか、モロにそのまんまじゃな...

コッペリオン

2008年初版 井上智徳講談社ヤンマガKC 1~3巻(全26巻) 原子力発電所のメルトダウンにより崩壊した首都東京に、生存者を捜すために送り込まれた陸自所属の女子高生3人組の活躍を描いたSF大作。 「陸自所属の女子高生」などという設定をとて...

おとぎ奉り

2001年初出 井上淳哉ワニブックスGUMコミックス 1~2巻(全12巻) 学園もので妖怪退治もの。 伝奇アクション風なお膳立てだけでやっていくのではなくて、まだまだ物語は世界の深遠へと、ここからふくらんでいきますよ、ってな感じの内容ですが...

進撃の巨人

2009年初出 諫山創講談社マガジンKC 1~6巻(全34巻) しかしまあ、まさかここまで売れるとは・・と、今振り返ってみても驚きですね。 確かに1巻が発売になった当初は私も熱中した。 まさか少年漫画でここまで大人をとりこにする作品がでてく...

乱と灰色の世界

2006年初出 入江亜季エンターブレインビームコミックス 1巻(全7巻) 魔女っ子メグちゃんとか魔法使いサリーあたりの古いファミリー系魔法少女ものと、奥様は魔女を足して、ファンタジーで割ったかのような内容。 このまま、ちょっと不思議なホーム...

ミツバチのキス

2009年初版 伊図透双葉社アクションコミックス 全2巻 人に触れることでその人の過去や未来が見えてしまう、「接触テレパス」の少女を主人公としたSF。 決して目新しくはないです。 筒井康隆の家族百景や七瀬ふたたびを読んでいる人なんかは、パク...

御緩漫玉日記

2006年初出 桜玉吉エンターブレインビームコミックス 一部に熱心なファンを抱える桜玉吉のエッセイ漫画。 他にもタイトルのかぶった防衛漫玉日記、幽玄漫玉日記等、ありますが私は未読。 もともとファミコン関連の雑誌で連載を持っていた人らしいので...

星屑番外地

2009年初出 イダタツヒコ小学館サンデーGXコミックス 全3巻 外宇宙から異星人の惑星改造用のプラントが事故で日本に落下し、そのクレーター内でのみ制限付き異星間外交が始まった時代の物語。 ここだけ読むとものすごくガチで本格SFだ!とびっく...

誰かがカッコゥと啼く

2006年初出 イダタツヒコ小学館少年サンデーGXコミックス 全3巻 私にとっては本当に仰天させられた一冊。 過去作が嘘のようだ、とすら思いましたね。 近年では類を見ないほどの強烈な悪夢系ホラー、と言って良いんじゃないでしょうか。 数ある破...

フンティーとレポンちゃん

2007年初出 いがらしみきお竹書房 バンブーコミックス これはいったいなんなんだろう、と軽くあっけにとられた1冊。 本作、4コマ漫画誌に掲載されていたみたいですが、こりゃ4コマの体裁を取り繕う絵本といってもいいのではないか、と思ったりもし...

ピペドン

2009年初出 羽生生純小学館ビッグコミックス 全2巻 ついに羽生生先生もメジャー化か、と驚かされた月刊スピリッツ連載作品ですが、残念ながら2巻で終了。 うーん、広く人気を博すにはやはり難しいものがあったか。 まあ内容自体、相変わらず屈折し...

無法使いアッポちゃん

2009年初出 羽生生純太田出版 1巻(全2巻) 自分は魔法使いだと信じ込んでいる25歳フリーター女子の危ない活躍を描いたコスプレコメディ。 アメコミヒーローをきどる男子2人組なんかも出てきたりして、もう、ギャグなんだか、お得意のトラウマ路...

アワヤケ

2005年初出 羽生生純エンターブレインビームコミックス 全4巻 一体何が描きたいのだろう?と2巻ぐらいまでは非常に戸惑ったんですが、ひたすら暴走と自爆を繰り返した挙げ句、全てをご破算としてしまうエンディングに、結局は全肯定なのか?とますま...