アメリカ 2022
監督 ジェシー・V・ジョンソン
脚本 ジェシー・V・ジョンソン、エリック・マルティネス
つい先日、オルガ・キュリレンコ主演のアクション映画、ハイ・ヒート その女諜報員(2022)を見たばかりだというのに、立て続けにまたオルガが拳銃振り回す役でしれっと別作品に登場してて、どうしたんだ?なにかあったのか?と思った。
一時期のニコラス・ケイジ並に自分をダンピングしてるような気がしなくもないけど、本人望んでやってるでんしょうかね?周りにそそのかされてない?これからはアクション女優だよ、オルガ!みたいな感じで。
ハイ・ヒートのページでもちょろっと書きましたけどね、あんまりアクション向いてない気がするんですけどね、彼女。
体はすごい絞ってると思うし、動きも悪くないんだけど、どうしてもお顔立ちが優しいから、タフでシリアスな役柄が似合わないし、クールに演じてもクールに感じられないところがあって。
コメディや恋愛ものじゃ駄目なんですかね?
ハリウッドで生き残りをかけてあれこれ模索中なのかもしれないですけど、現状、背伸びにしか見えないのがつらいところ。
アトミック・ブロンド(2017)やオールド・ガード(2020)で圧巻の貫禄と姉御肌なかっこよさを披露したシャーリーズ・セロンの半分もいけてないもんなあ。
女刑事役って・・・いねえよ、こんな女刑事。
ま、作品自体が、出演陣の豪華な割にはどこかゆるーい感じなんでね「いいんじゃない、オルガが刑事でも~~」と、誰か(割と大勢)が画面の前で興味なさげに言ってそうではあるんですけどね。
役者のギャラで制作費の殆どが吹っ飛んでしまったか。
知らねえけど。
とりあえず、刑事ものなのかな?と思わせておいて、実はマフィアの内紛を描いた作品だったことが失策だったような気が私はしてて。
本来ならね、この物語の主人公は老いた殺し屋、ゲイブじゃなきゃいけないはずなんですよ。
それがなぜか序盤は、オルガ演じるフリン刑事の物語風だったりもして。
実は群像劇にしたかったのかもしれませんが、群像劇に仕上げそこねてる(力量が及んでない)分、妙にお話が回り道をしているように感じられて。
挙げ句、フリン刑事の存在感はどんどん希薄になるわ、ゲイブの行動に説得力がなくなるわで。
最後なんて、よくまあこうも都合よくまとめたな、と脱力してしてしまうほどのご都合主義なハッピーエンドぶり。
なんの裏切りも、意外性もなかったですね。
ジョン・マルコビッチ好きなんでね、オルガと彼が見れたことは収穫でしたけど、ほんとそれだけかな。
ブルース・ウィリスはすでに精彩を欠いてましたね。
仕方がない、病気を勘案するならよくやったほうだと思う、私は。
ファンのための退屈しのぎ、それ以上でもそれ以下でもないかな。