アメリカ 2022
監督 ザック・ゴールデン
脚本 ジェームズ・ピーダーセン
オルガ・キュリレンコ大好きなんで、見た一作。
ほう、主役でアクション映画やるのか、あんまり最強の女ヒットマンとか女スパイとか似合いそうな感じではないけど(ボンドガールで有名になった人だけど)アクション路線に活路を見出すのも方策かもな、さてさてジョン・ウィックもびっくりなぐらい超絶だったりするのかな?すっかり見違えた!ってなるのかな、あんまり期待し過ぎちゃいかんけどさ、うまくはまってるといいなあ・・・で、1時間経過、ああ・・・すべてが生ぬるく凡庸に低調、駄目だとは言わん、言わないけれど、ねえこれオルガの無駄遣いじゃない?と、そっとため息。
オルガは素晴らしく体を絞り込んでて見事なプロポーションを披露してるんですけどね、それを最強の凄腕に見せる演出が全く出来てなかったですね。
やっぱりどうしたって柔和でかわいらしいお嬢さんな印象が強いですから。
銃器に慣れてる風な演技ができればそれで十分なはずもなくて。
まあ、予算の都合もあるでしょうし、誰もがジョン・ウィックやイーサン・ハントみたいな動きや動作設計のできるわけもないんで、高望みはしませんけどね、それでももう少し工夫できなかったものか?と思いますね、さすがにね。
アクションコメディみたいな空気感も濃厚なんで、これはこれでいいのかもしれないですけど、せめてね、主人公の二面性(裏の顔)が真に迫ってくる作劇は必須だったと思いますね。
ずっと明るくてにこやかなんだもの。
それなりに焦ったりキレたりはするんですけど、とかくキャラクターに真実味がない。
元KGBのコック、ってだけでも相当な突飛さなのに、ありえなさを補完する説得力が皆無なんですよね。
いや、いねえだろ、こんなやつ、って普通につっこめてしまうというか。
ろくでなしの旦那とのドラマもほんと薄っぺらで。
もうさっさと見限れよ、こんなやつ、と思える人物とさしたる理由なく仲直りしちゃったりするんで。
まー、盛り上がらない。
かと思えば脇役のミミがやたらとよく出来たサブキャラだったりして、わけがわからない。
謎な双子の娘といい、言いなりの夫といい、ミミをメイン級に扱ったほうが面白くなったんじゃねえか?と思えてくるほどに出色。
こういうことができるのに、なんで主人公夫妻がこうもぱっとしないのか、ほんと不明。
なんだろう、B級アクションを地で行くような一作でしたね。
制作陣の力不足のせいかもしれませんが、オルガ・キュリレンコはあんまりこの手の強い女を演じるアクション向いてない気もしました。
ただね、100%ないだろうけど、ミミを演じたケイトリン・ダブルデイ主演でスピンオフが作られたら私は絶対に見ます。
収穫はそこだけ、ですかね。
オルガは相変わらずかわいかったんだけど、それだけじゃあ・・・ね。