モービウス

アメリカ 2022
監督 ダニエル・エスピノーサ
脚本 マット・サザマ、バーク・シャープレス

スパイダーマンに登場するヴィランであるモービウスを主役に据えた、スパイダーマン・ユニバース第3弾。

しかしまあ大人の都合(ソニーの都合)とはいえ、シリーズが細分化していってなんか面倒くさいというか、みんなちゃんとついていってるの?というか。

あんまり気にしてない人がほとんどなのかもしれないですけど、次々と新しいキャラがでてくるものだから、私なんかは把握しきれてない部分もあって。

誰やねん、モービウスって?ってところから調べていかないとうかつに何も書けんわけですよ。

それはお前の身勝手な事情だろうが、って話ですけどね、はい。

モービウス、スパイダーマンの宿敵とも称される存在らしいんですけど、アメコミ読んでなきゃ当たり前にわからん!ってのはあって、その上でですね、先入観無しで言うなら、今どきコウモリをモチーフにした吸血鬼かよ、と私は思うわけですよ。

なんせコミックの連載が始まったのが1962年だからなあ・・・。

日本じゃ仮面ライダーの放映すら始まってない。

キャラが時代とともに古びていくのは仕方がないにしても、2022年にもなってですよ、一切のアップデートなしで映画の主役に据える、ってどうなの?と。

もしこれがスパイダーマン関係なしの単独作品として「今度、蜘蛛から抽出した血清で怪人化した吸血男の話を撮ろうと思うんだ」という、監督なりプロデューサーがいたら、お前の頭の中が蜘蛛の巣張ってる状態だから出なおしてこい!とけんもほろろに追い返えされること間違いないですからね。

CGや進化した撮影技術でなんとかなるようなもんじゃない、プロット自体が絶望的に古臭いんだから。

つまり本作の場合、スパイダーマンのあの有名なヴィラン、という前提ありきで成り立ってる作品であって、そこを思い出補正出来ない人は最初からはじかれてしまう、といっても過言ではないわけです。

まー見事にはじかれましたね、私。

開始30分ぐらいでどうしようもなく冷めた。

原作ファンを意識して、極力改変しないようにしてるのかもしれないですけど、スパイダーマンが蜘蛛に噛まれて超人化するなら、そのヴィランが吸血コウモリ化してもいいよね、ってことじゃないと思うんだ、私は。

あまり興味を持ってない人をマーベルの世界に取り込もうと考えてるならなおさら。

ユニバース第一弾のヴェノム(2018)がなんとかなったのは、宇宙から飛来した生命体という現代科学をもってしても解き明かせぬ怪物性をキャラの核にしていたからであって、そこに想像の余地があったおかげで(もちろん他にも色々ヒットの理由はありますけど)。

コウモリ由来の吸血男じゃあ、ドンブラザーズの怪人役にすら抜擢されない、って話だ。

またストーリーがなあ、身内でごちゃごちゃやってるだけのありがちな進行で。

もう全部予測がつくわけですよ。

いくら派手な立ち回りを披露されても(CGでしょうけど)なんとかなるレベルじゃない。

最後までのれませんでしたね。

こんな感じでいつまで続くんだろう、と思いますね。

もうそろそろほころびも目につきだしてくるのでは、という気がするんですが、ヒットしたのかこの映画?

ジャレット・レトは好きな俳優さんなだけに残念。

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