タイラーレイク 命の奪還2

アメリカ 2023
監督 サム・ハーグレイブ
脚本 ジョー・ルッソ

NETFLIXオリジナル作品、3年越しの第二弾。

もう完全に自分からわざわざ危ないところに首突っ込んでいってるだろ!とつっこみたくなるほどの大、大活劇でございます。

とりあえずは、全くテンションが落ちてない、むしろ掛け算されているようにも感じる、というのが続編としてはお見事かと。

序盤の無茶苦茶な刑務所脱獄シーンに加え、ワンカット長回しな列車での銃撃戦は圧巻の一言。

1vs多勢を主観撮影を交えて撮る工夫にも感心したんですが、そこから一段落するまで誰も止まらないってのが、なんとも激烈で。

走行する列車で大暴れ、ってよくあるパターンではあるんですけどね、ここまで一気呵成に一切途切れることなく終局するまでの流れを見せつけられたら揚げ足とる気も失せる、ってなもの。

いやもう、まんじりともせず見てしまったわ。

待ち受けていたのが止まらぬ列車というシチュエーションのおかげもあってか、緊張感が尋常じゃなくてですね。

前作よりさらにエンジンの回転数あげてきたな、と。

褒め過ぎかもしれませんが、トゥモロー・ワールド(2006)のエマニュエル・ルベツキのカメラワークを思い出したりしましたね、私は。

クリス・ヘムズワースが前作よりいい顔つきになってるのも好印象。

年齢のせいかもしれませんが、ちょっとふてぶてしさがにじみ出てきたんですよね。

相変わらず坊っちゃん顔ではあるんだけど、やや役柄に馴染んできたな、と。

ゴルシフテ・ファラハニが果敢に近接戦闘へ挑んでいる場面が多いのもいい。

うおー、こういうことにも挑戦するんだ!ってなものですよ。

で、最後はきっちりとドラマチックに締めくくる、ときた。

とても現役の伝説的傭兵(主人公のことです)とは思えぬ繊細で傷つきやすい人間性(内面)が、まさかの人物によって救済されるんですけどね、さっきまで人殺しに精を出してた人間にこういう芝居させるんだからほんとにずるいというか、都合が良いというか。

意地でも感動的にしたいのか、ジョー・ルッソよ、と。

前作から無理矢理お話をつなげた印象は濃いし、ストーリーの筋道に荒唐無稽さや強引さが目立つようになった気もするんですが、総合的に見て、アクション主軸のエンターティメントとしてはお手本といっていいぐらい、よく出来てたと思いますね。

3の制作が決まっているようですが、この調子なら次もみたいな、と思いました。

NETFLIXオリジナルの代表的なシリーズになるかも。

何も考えずに最後まで一気に見れる、と言う意味では否定する材料が見当たらなかったですね、今作。

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