2021年初出 こかむも
エンターブレイン青騎士コミックス 1巻(全3巻)

この漫画を文章で説明するのは至難の業だと思うんだけど、それでもあえて知恵を絞り、語嚢の限りを尽くすなら、高橋留美子の「うる星やつら」みたいなもん、が一番的を得ているような気も。
えっ、語嚢の限りを尽くしてない、って?
だってね、足が生えたカツオが歩いていたり、柚子が飛んでいたり、魔剣が落ちていたり、父親が魔神に憑依されていたり、触手がある女の子がいたり、ダムになんでも食う巨大な少女が生息してたりするんだけど、そのすべてが高知県だから、で済んでしまってるんですよ、そんなのどう説明しろってのよ、ねえ。
大きな枠でくくるなら、SFコメディになるんでしょうけど、SFコメディって言葉自体がもはや死語な気もするしなあ、どうしたらいいんでしょうね、これ。
一部に熱心なファンを生んだTHAT’Sイズミコ(1983~)に近しい感触もあるんだけど、今の読者はイズミコなんて知るはずもないしなあ。
作劇のセンスというか、突飛さが道満晴明と似てるような印象も。
なんかもう別作品との比較でしか語れなくて申し訳ないんだけど、こういうなんでもありのコメディってね、感覚的に合うか合わないかが全てだと思うんですよ。
解体して分析するとか無理だし、なんなら野暮。
ま、可愛らしい少女がたくさん出てくるんで、その手のファンはご満悦かもしれない。
私は年齢的にちょっとのれないかな。
ダムに潜む巨大少女と少年の交流を描いた回とか、シュレディンガーの箱が登場する回とかは、どう転ぶのか予測のつかない実験性、意外性があって面白かったんですが、レギュラーメンバーな女性陣キャラがねえ、なんかどこぞのアニメみたいな性格でね。
そういうのに萌えたことって、これまでの人生で一度もないものだから。
せめてこの作品が、うる星やつらみたいに大人の女性の目線も加味してくれてたらまた違ったんでしょうけど、現状、1巻でもういいかな、って感じですかね。
ただ、こんな風にデタラメやるのにも才能が必要だとは思うんで、今後のアプローチ次第では化けるかもな、と思ったりはします。

