1963年初出 手塚治虫

第二次世界大戦中、ナチスが開発した人間を巨大化する薬を手に入れた少年昭の活躍を描いたある種の変身ヒーローもの。
わかりやすい勧善懲悪なSFアクション、と言ってしまえばそれまでですが、痛快なのは確かです。
少年がそのまま巨大化して活躍する、というプロットは後にも先にもこの作品ぐらいぐらいではないか、という気がするのですが、さてどうなんでしょう。
普通に人が巨大化した姿がヒーローとしてかっこいいのかどうか、と言う部分で、若干私はのりきれない所もあったのですが、当時はアニメ化もされ、ヒットした、とのこと。
ただまあどうしても連想しちゃうのはアメコミのハルクですよね。
先生がハルクにインスパイアされたのかどうかはわかりませんが、子供も楽しめるハルクを、という意図がもしあったのだとしたら、果敢な挑戦だったと思います。
独特なポジションにある作品だとは思います。