南アフリカ 2013
監督、脚本 ドノヴァン・マーシュ
レザボアドックスが引き合いに出されるのがよくわかる気がします。
はっきり言ってドラマ自体は陳腐です。
刑事が上層部の汚職に嫌気が差して犯罪に手を染める、というストーリーも含め変に警官としての正義感が前面に押し出されているプロットが安い2時間ドラマか、と思う。
エンディングなんて、かっこいいどころか、なにやってんの、ああっ、バカっ、と思った。
南アフリカならではのリアリズムみたいなものは希薄です。
フィルム全体を赤茶けた色合いに加工したのも余計だと思うし、早回しもなんだかなあ、って感じ。
ただそれでもですね、身分がばれそうになりながらも薄氷を渡るギリギリの駆け引きは見ていてドキドキするものがありました。
はたして徒手空拳の主人公は相棒を見事に敵地から救い出して生還できるのか?この作品の魅力はその一点に集約されている、と言っていいでしょうね。
ハリウッドリメイクが決定したらしいですが、ドラマ部分にてこ入れがあれば、思わぬ名画に仕上がるかもしれないなあ、とは思いました。
アメリカ的な価値観に毒されすぎな気もしますが、それなりにスカッとする1本ではあります。