インドネシア 2013
監督、脚本 ギャレス・エヴァンス
スマッシュヒットを記録したザ・レイドの続編。
ストーリーは前作から続いている形になってはいますが、別に見てなくても単体で充分楽しめます。
前作は肉弾相打つ高層アパートからの脱出劇でしたが、今回は潜入捜査がテーマ。
シナリオは幾分強引です。
無理矢理つなげてみました、という感は否めず。
特にですね、潜入捜査官の人権無視な扱いにはちょっと首を傾げたり。
戦国時代を生きる忍者かよ、って。
そういえば草(忍者の職務の一種)ってのが居たなあ、と全然関係ないことを思い出したり。
もっともインドネシアの世情に疎いんで、そのあたり、よくわからない部分はあるんですが。
前作でサブキャラとして重要なポジションを占めていたあの人があっさり居なくなってるのも気になった。
ドラマ重視な方向性を模索しているのは伝わってきましたが、それならそれでもう少し違う形のエンディングがあったのでは、というのも感じましたね。
なんだかんだいってもね、やっぱり最後はシラットがものを言っちゃってるんです。
ドラマを描きたいなら最後に力技で解決する、というのはやっちゃあいけなかったように思うんですね。
それなら最初から単身敵地に踏み込んで、武技で全滅させりゃあいいじゃねえかよ!と、どうしてもなっちゃうわけですし。
松田龍平や後藤憲一はいい演技を披露してましたが、作品全体を見渡すなら別に彼らでなくてもいいのでは、という気もしたり。
あとは主演のイコ・ウワイスですかね。
体術、素晴らしいです。
でもやっぱり演技を求められるとね、キャラとして華がないんです。
監督はこういうこともできる、とアピールしたかったのかもしれませんが、ならばレイドを引きずるべきではなかった、というのが結論でしょうか。