ザ・ホスト 美しき侵略者

2013 アメリカ
監督 アンドリュー・ニコル
原作 ステファニー・メイヤー

ザ・ホスト 美しき侵略者

TIMEのアンドリューニコル監督作品。

私は彼の処女作であるガタカが大好きなもので、アンドリューニコルのSF、というとやっぱりどうしても期待してしまうものはあるんですよね。

外宇宙生命体による侵略がほぼ完了しつつある地球を描いた、という舞台設定は、なかなか斬新か、と思いますが、 私がひっかかったのは侵略者であるソウルの描かれ方ですかね。

どういう文化や精神性をその背景にもつ存在なのか、というのが今ひとつよくわからない。

平和主義者のように見えて、相手のことなどおかまいなしの冷徹無比な侵略ぶりに矛盾を感じる、というか。

そもそもが人類のモラルや属性にあまりに感化されすぎてやしないか?と思ったりもするわけです。

人間とソウルとの溝があまりに小さくて、スケールの割には隣村との停戦、和解交渉、みたいな感じになっちゃったのは残念でしかありません。

肌の色が違うだけで世界中で揉め事が絶えないのに、よりによって異星人と、愛がすべて、みたいなオチにしちゃったらだめだろう、と。

ライト層向け、と言えるかもしれません。

あまりシニカルな目線で見る作品ではなにのかも知れませんが、ガタカであれだけのことができたのになあ、という失望感はやっぱりありますね。

ただ、乾いたタッチの派手さを抑えた映像は、ああ、らしいなあ、とは思いました。

あと、シアーシャローナンの1人二役な演技は二重丸。

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