アメリカ 2014
監督 清水崇
脚本 クレイグ・ローゼンバーグ
「呪怨」シリーズの清水崇がハリウッドで制作した航空機パニックホラー。
私がまず驚いたのは出演陣が全員外国人俳優なのにも関わらず、作品の質感がまるで日本映画だったこと。
これはJホラー的、と言った方がいいのかもしれません。
ただ、良くも悪くもそのせいでスケールを感じられない、と言うのはありました。
どこかこじんまりしちゃった、というか。
予算の問題なのかなあ、と思ったりもしたんですが、噛み合わない二人がミックスドダブルスを組んだ様な違和感は見始めてしばらくはぬぐえませんでしたね。
えーよくわからん比喩ですまぬ。
引き込まれるものはあるんですよ。
特にありがちなこけおどしに堕さぬ恐怖演出は、さすがは清水、と唸らされました。
特に物語序盤なんですが、何も異常なことはストーリー上起こってないんです。
発作を起こして急死した乗客が離陸直後、1人発生した、と言うだけ。
なのに怖い。
背筋がざわざわ総毛立つ勢いでやたら不穏。
これは諸外国の、ホラーが得意な昨今の監督には見うけられないものだよなあ、と感心。
難点はやっぱりシナリオですかね。
ここまで怖がらせておきながら、そんなオチかよ、と幾分落胆。
テレビサイズなんです、作話が。
謎や伏線とおぼしき描写が全部回収されてないのも気にかかる。
観客の想像に任せちゃいけない部分もあると思うんですよ、やっぱり。
そこを明確に提示してこそオチが生きる、と思える場面はいくつかあったのに流しちゃったのは残念でした。
ホラー好きなんで充分に楽しめたのは間違いないんですけど、監督のテクニックをもっと高いステージで試させてあげたい、と思ったりはしましたね。
これで終わりじゃなくて、是非次を。
コメント
[…] そもそもオープニングのシーンからして最近見た清水崇の7500と恐ろしく酷似してるんですね。 […]