日本 2014
監督 大友啓史
原作 和月伸宏

原作の、少年漫画ゆえのゆるさが、一番如実に反映されちゃったのが、3部作最後のこの1本かもしれません。
つっこみどころ満載なのは相変わらずなんですけど、私が一番こりゃだめだろ、と思ったのは志々雄率いる反乱軍の軍船の登場シーンですかね。
もうちょっとCG何とかならなかったのか、と思う。
失笑させてどうする、と思うわけです。
剣心の師匠が福山雅治、というのもねー、これ、どうなんだ、と。
またもうその師匠の言うことがですね、いちいちクサくて、特に奥義伝授のシーンなんて、正気か、と思えるレベルで。
志々雄のなにがそれほどに驚異なのか、が全く伝わらないのも問題。
結局それら掘り下げられていない部分をですね、なんとかするのが監督の力量か、と思うんですが、大友監督は全部スルーしちゃいましたね。
正直時間が経過すればするほど冷めていく自分が居たんですが、それをなんとかしてくれたのが藤原竜也の熱演ですかね。
いやもう顔が包帯で包まれている状態だというのになんだこの迫力は、と驚かされました。
こんな凄い俳優さんだったっけ?とびっくり。
あとはこれまで以上に見せ場たっぷりの剣戟シーンでしょうか。
1作目、2作目はまだセーブしてました、と言わんばかりの超絶なチャンバラに目が点になります。
クライマックスシーン、 志々雄のふるう剣に特殊効果を施したのは完全にやりすぎだと思いましたが、それでもそのアクションの見せ方には目を見張る凄みがあります。
アクション監督谷垣健治の名は私の脳に刻み込まれましたね。
気になる部分がたくさんありすぎて評価に困る作品ではありますが、秀でた部分も見過ごせないのは確かで、まあ、あんまりこう真剣に集中して見ないで、そしたら楽しめるから、と言うのが結論、といったところでしょうか。