超まことちゃん

1988年初出 楳図かずお
小学館ikkiコミックス 全3巻

俗に平成版、と呼ばれるまことちゃんの第2シーズン。

70年代に連載されたまことちゃんは最終回が描かれてませんでしたが、こちらでは最終回を収録。

で、その最終回がですね、当時物議を醸しました。

なんだこの終わり方は、と。

終盤までは70年代のまことちゃんのノリそのままでばかばかしく下品なのに、最終回だけ突然シリアスに怖くなってくるんです。

とはいえホラーではありません。

むしろSF的、と言った方がいいかもしれない。

詳しく言及するとネタバレしちゃいそうなので書けないんですが、私は最終回の出来そのものよりも、なぜこのシリーズで楳図かずおはこう締めくくることを選んだのか?という事のほうが気になりましたね。

なにもまことちゃんでこんなことしなくたって、というか。

なにか当時の精神状態や世相を反映するものがあったのかもしれません。

後味はよくありません。

でもこれが享楽的な夢の終わりを描くということなのかもなあ、と思ったりもします。

私は別のページでも書いたとおり、まことちゃんの熱心なファンではないので、これをどう受け止めるべきか、語る言葉はあまりないんですが、ファンにとってはショッキングなエンディングだったでしょうね。

ギャグとの決別だったのかな、とふと思うこともありますね。

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