タイ 2013
監督 プラッチャヤー・ピンゲーオ
邦題はマッハ、ですが、実はトム・ヤム・クン(2005)の続編。
ストーリーは例によってあってないようなもの。
私の場合、トニー・ジャーのアクションを堪能することのみが目当て、だったわけですが、うーん、これどうなんだろう、と。
なんていうか痛みが伝わってこないんですね。
実際にガンガン肘や膝を相手に当てて撮影していた頃と比べてはいけない、とは思うんですが、CGやワイヤーを使ってより香港アクションに近接した分、どことなく動きにシャープさがなくなってしまった。
ムエタイ独特の「これは直撃したら死ぬ」と思わせるような殺伐とした緊張感が薄れちゃってるんですよね。
当てずに撮影してリアルを演出するなら今やドニー・イェンという革命児が香港には存在しているわけで、ドニーに心酔する私としては、これではやっぱり物足りない。
派手なアクションに色気を見せず、徹底して古式ムエタイの動きにこだわるべきだった、と思います。
この路線で行くなら、そこにしかタイならではの活路は見出せなかったように思う。
残念。
個人的にはいささか期待はずれでしたね。