アメリカ 2015
監督 ジェームズ・ワン
脚本 クリス・モーガン
えー、ジェームズ・ワンがワイルドスピード?と仰天したのが私の目をこのシリーズに向けさせるきっかけとなりました。
てっきりホラーやスリラーの人だと思っていたら・・・・。
またそれは逆に言うなら「不安」であったりもするわけです。
やれるの?ジェームズ・ワン、と。
まあ、それ以前の問題として、私自身がいわゆるカーアクションものにほとんど興味がない、という現実があったりするわけですが。
やっぱりカーアクションもの、って微妙にヤンキー映画とかぶってる部分があると思うんです。
すべてがそうだとはもちろん思ってませんが、過剰に注がれる車に対する愛情、車を所有することで生ずるステータスって、やっぱり私にはわからないんですよね。
なので共感できない、というのは間違いなくあるんです。
だからこの手の映画はことごとく敬遠してきた。
なのに本作に手を出したのはやはり前述したジェームズ・ワンと、ジェイソン・ステイサム出演の二本柱があったから、でしょう。
結論から書きますと、細かいこと抜きで実に楽しかった、と言うのは確かです。
もう、徹頭徹尾滅茶苦茶やってるんです。
車ごとわざと崖から落ちるわ、トップスピードで正面衝突するわ。
でも生きてる。
誰も死なない。
スカイミッションだからって、まさか本当に車を空にダイブさせるとは思ってもみなかった、と言うのもありました。
型破りなシーンの数々には2015年北米最高の興行収入も納得。
ジェームズ・ワンの柔軟ぶり多才ぶりにつくづく感心させられましたね。
つっこみどころはね、言うまでもなく満載ではあるんです。
でもそれはきっとお約束、と黙っているのが暗黙の了解なんでしょう。
唯一不満だったのがジェイソン・ステイサム、弱すぎるだろう、ってことですかね。
特殊部隊の殺人マシーンなら容赦なく5、6人あの世に送ってからヴィン・ディーゼルと最後の対決をして欲しかった。
でもそれだと暗くなっちゃうし悲壮すぎるからきっとダメなんでしょうね。
あとヴィン・ディーゼルはもっと体作ってこなきゃダメ、とも思いました。
ドウェイン・ジョンソンに比べて完全に見劣りしてる。
オールドファンとしてはカート・ラッセルが共演してるのもうれしかったですね。
うおおおおスネーク・プリスキン、と主人公そっちのけで興奮してたりして。
ドラマ性、と言う部分では私のわからない価値感が横行していて理解できない部分もあったんですが、門外漢ですら楽しめるド派手なアクションの数々の前ではそれも瑣末事。
休みの前日の夜見るには最適の映画だと思います。