2013 アメリカ
監督 デビッド・O・ラッセル
脚本 エリックウォーレンシンガー デビッド・O・ラッセル
FBIに弱みを掴まれた詐欺師の男女が、捜査官に脅されて仲間の詐欺師や政治家を逮捕させるために策を弄する羽目になるコメディタッチのドラマ。
とりあえずオープニングの、主人公が薄くなった頭髪をお手入れするシーンで観客のハートはがっちり掴まれることと思います。
何のコントだ、って言いたくなるぐらい。
これだけで私はうまい、と思った。
どの登場人物も実にあくが強くて、キャラが立っており、それだけでも見てて飽きないのですが、よく練られたシナリオも秀逸といえるでしょう。
とにかく台詞回しがうまい。
アメリカの映画批評家協会賞の脚本賞受賞も納得です。
危ない橋を渡らざるを得ないスリリングな展開も良し。
出色なのはジェニファーローレンスの演じたロザリンだと思います。
こういう女は確かに本当に居る、と私は1人、深くうなずきました。
ほとんどいい人は出てこないんですけど、こういう善悪云々で片付けられない、尻に火がついた大人の駆け引きを描いた映画は好きですねえ。
クリスチャン・ベイルも強烈な役作りだなあ、と感心しました。
あんまり日本ではうけなかったみたいですが、私は充分楽しめましたね。