私がウォシャウスキー

私がウォシャウスキー

アメリカ 1991
監督 ジェフ・カニュー
原作 サラ・パレツキー

タフで男勝りな女探偵の活躍を描いたサスペンス。

一応原作はサラ・パレツキーの代表作と言われているV・I・ウォーショースキーシリーズの第2作「レイクサイドストーリー」らしいんですが、主筋となる海運業の利権にまつわるストーリーは映画のオリジナルのようです。

私は原作を読んでいないんで、細かな設定がどこまでオリジナルに忠実なのかはわからないんですが、キャスリーン・ターナーが37歳で主役を演じてることが、どこかかの名作グロリア(1980)を想起させますね。

否応なく子供を預かる羽目になって、その子のために体を張る、という展開も似てますし。

まあ、グロリアは探偵じゃなかったですけどね。

私がよくできてる、と思ったのは主人公であるウォシャウスキーのキャラクター。

恋愛はこりごり、とか言いながらイケメンに弱くて惚れっぽい。

私生活はだらしなくて冷蔵庫からは腐臭が漂ってる。

シカゴの町をバスローブ姿でうろついたりする割には、靴に尋常ならざるこだわりがある。

拉致されて派手にぶん殴られても、男相手に一切ひるまない。

なんかね、見た目は普通におばちゃんなんですけどね、破天荒さがやたらかっこいいんですよね。

デタラメなようで一本筋が通った生き方に惚れそうになる、といいますか。

そこは原作が小説なだけはあって、よく作り込まれてるなあ、と感心。

シナリオも決して悪くない。

押し付けられた子供と一緒に、絶妙のコンビプレイで事件の真相に迫る流れは無条件に楽しいですし。

セリフもいちいちいかしてる。

「男は女のことをバカだと思ってるのよ、だからそれを逆に利用してやるの」なんて言われた日にゃ、すいません、やに下がってて、と全男性を代表して謝りたくなってくる。

いやまあ、私が代表しなくてもいいんですけどね、うん。

いささか残念だったのは映画ならではのスケール感のなさ、どこかテレビドラマっぽい質感の漂う絵作りでしょうか。

おもしろいんだけどこじんまりしちゃってるんですよね。

それがこの作品の評価をあまり高くないものにしてるように思います。

見せ方、演出次第で大化けした内容だと思うのは私だけでしょうか。

続編があったら見てみたい、と素直に思いましたし。

どこか憎めない、型破りな強いおばちゃんを描いた映画として、記憶にとどめておきたい一作でしたね。

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