私の赤ちゃん

1982年初版 弘兼憲史
双葉社アクションコミックス

<収録短編>
私の赤ちゃん
指定席
空からU・S・O
闇の声
夢のコレクション
いなかった恐竜
白い神々
私の1000平米
リバーシブル
冬の眠り

「島耕作」シリーズ、「黄昏流星群」で名を馳せる当代きっての人気漫画家、弘兼憲史の短編集。

実はこの人、私の趣味、嗜好からは大きくはずれてる描き手さんだったりしまして。

なのになぜこの一冊を手にとったか、というと表題にSF作品集とあったからに他なりません。

え、あの弘兼憲史がSF?と思ったわけです。

普段の作風と真逆じゃないか、と。

いや、SFっぽいものを彩り程度に作品に織り込むことがあるのは知ってましたが、過去には正面からSFに取り組んでたこともあったのか?と、食指をそそられたんですよね。

でまあ、結論から先に言ってしまうと、SFはやめておいて正解、といったところでしょうか。

表題作「私の赤ちゃん」のみ、佳作ながらよくできた内容だ、とは思いました。

でも他に収録されてる9編がですね、どうにもぱっとしない。

辛辣に言ってしまうなら発想が貧しいし、オチも凡庸。

人には適性がある、と痛感した次第。

え、あの漫画家が、こんなものを?というカルトな興味を満たすことに快楽を感じる人向けですかね。

ま、興味深くはありましたが。

こういうこともやってたんだなあ、と言う意味で。

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