1989年初出 岩尾奈美恵
講談社アフタヌーンKC 全2巻
無鉄砲で無邪気で落ち着きのない海賊船の船長、少女アリスの宇宙を股にかけた冒険をコメディタッチで描いたスペースファンタジー。
はて、不思議の国のアリスの宇宙版がやりたかったのかしら?と思ったりもしたんですが、よくわかりません。
ああ、SFが好きなんだなあ、というのが伝わってくるガジェットやシナリオ展開は同好の士として好感が持てますが、ちょっと時代が悪かったか、と。
この手のSFコメディは89年当時、もう一巡しちゃってたような気がします。
ひたすらアッパーでハイテンションな作風は女性らしからぬ八方破れな勢いがあっていいと思うんですが、あまり人気は出なかったよう。
格別斬新なアプローチがあるわけではないですが、メーターの振りきれた底なしの明るさがあって私は結構好きですね。
連載が続いていれば化けたかもなあ、と思ったりもします。
余談ですが高田裕三のCAPTAINアリスとは別作品です。