アタゴオルは猫の森

アタゴオルは猫の森

1999年初出 ますむらひろし
メディアファクトリーMFコミックス 1~2巻(全18巻)

作者のライフワーク、アタゴオルシリーズの現時点での最新作。

まるでつい昨日まで連載が続いていたかのような違和感のなさで、そこは素直に感心しますし、ストーリーもちゃんとしていて、この人はアイディアが尽きるということがないのか、と唸らされたんですが、さすがに四半世紀にも渡る長期の物語となるとああ、やっぱり今回もこのパターンなのね、と若干のマンネリズムを感じる部分もあるわけです。

誰にも描けないファンタジーであることは間違いありません。

質も恐ろしく高い。

ただ、初めてこの世界観に触れた読者ならともかく、私のように古くからの馴染み、となると、熱心なファンであるか否か、が超えるべきハードルとして目の前にあったりするんですね。

知らない人に「是非一度読んでみて」とオススメするのに何の躊躇もありませんが、自分が全巻読破しようと思うほど新鮮味は感じられない。

作品の完成度になんら疑問をはさむ余地はないんですが、やっぱり私は「熱心な」ファンではない、という事なんでしょうね。

漫画史をひも解いてみてもきわめて稀有なポジションに存在する楽園のファンタジーであることは確かです。

例え私が読まなかったから、といってその素晴らしさが曇るものでは決してありません。

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