1959年初出 手塚治虫
宇宙から降ってきた巨大人型生物兵器をめぐっての騒動を描いたSF大作。
雛形は鉄人28号か。
このころの巨大人型ロボといえば必ず少年がコントロール、と言う不文律があったように思いますが、本作も御多分にもれず。
その少年をも宇宙から飛来させた、と言う点が従来の作品との差異かも知れませんが、ここは普通に地球の少年でよかったようにも思います。
宇宙の少年の操る宇宙ロボと言う設定が物語をわかりにくくさせているし、カタルシスを得にくくさせている、というのはありますね。
ガロンは後の手塚作品にもちょくちょく顔を出すのでデザインだけはご存じの方も多いかと思いますが、名の知れた作品の割には何故か本作、途中で中断しているんですね。
全集でも完結しないまま終わっており、その説明はあとがきでもされていません。
ネットで調べたところによると本作は中盤以降を別の人に代筆してもらっており、それを嫌った手塚本人が作品後半の収録を許してないのだとか。
えー評価のしようがないです。
先生の死後、代筆部分も単行本化されたようですが、そこに価値を見出すのはなにかと難しいですね。