キャプテンKEN

1960年初出 手塚治虫

未来の火星を舞台にしたSF大作。

人類が火星に入植して、先住民である火星人を使役して繁栄を築き上げている、と言う設定の物語なんですが、マカロニウエスタン風な味付けがなされており、異色作、と言えるかも知れません。

人類とその他の知的生命体の共存を探る、という「ロック冒険記」の頃から幾度も繰り返されているテーマに先生は本作でも挑戦。

KENの正体は一体誰なのか?というミステリ風味つけがこれまでに比べると斬新で、あかされたSF的オチも当時にしては秀逸だったと思います。

過去作の焼き直しだとは思うんですが、それでもエンディングにはぐっとくるものがありますね。

KENとパピリヨンが一緒に連れ立っていく、という絵がなんとも象徴的です。

0マンの後に少年サンデーに連載されており、あまり人気は出なかったらしいですが、0マンより物語としては良くできていると私は感じました。

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