ドイツ 2015
監督 オズギュル・ユルドゥム
脚本 ベルンハルト・シュリンク

最近なんだかドイツ映画に話題作多いし、これもひょっとしたら掘り出・・・と油断したのがそもそもの間違いだったような気がしなくもありません。
原作は映像化不可能と言われていたらしいですが、この作品を見る限りでは一体どのあたりに不可能が?と言った感じ。
何らかの改変があったのか、映画ならではのわかりやすさを心がけた結果なのか、製作側の方向性はわからないんですが、目新しくもなけりゃ驚愕のオチが待ち受けているわけでもない、という。
この凡庸な出来映えはいったいどうしたものか、と。
そもそもプロットからしてありきたりなんです。
非行少年達の厚生施設が実はマインドコントロールの温床に、って何十年前のSFだ、と言う話であって。
原作はジュブナイルとかヤングアダルト小説なのか?と真剣に疑った。
また、小道具の取り扱いが本当に適当で。
被験者が自分で皮膚を切り裂いてマイクロチップを取り出せばコントロール不可、って乱暴すぎるだろうと。
脳科学的、医学的考察を背景としたもっともらしさが皆無なんですね。
ありていに言うならすべてが嘘くさくも絵空事。
映画ならではのスケール感がないことも気になった。
来週にはもうほとんど内容忘れてる、と思います。
テレビの2時間ドラマですね。
評価できる点を探してあげよう、という気にもなれなくて、ほんと悪いけどこりゃだめだ。