1981年初出 望月三起也
少年画報社ヒットコミックス 全7巻
実は本作こそが望月三起也の最高傑作なのではあるまいか?とあたしゃ密かに思っていて。
もちろんワイルド7も好きだし、古いファンは秘密探偵JAを一押しにする人もいたりなんかするんでしょうが、本作、ワイルド7にもJAにもない独特のユーモアがあってそれがなんとも楽しいんですよね。
海外で苦汁を舐める日本人を救うために存在する秘密機関JJに所属する高校生エージェントを描いたアクションなんですが、ワイルドほどシリアスになりすぎず、JAほど勧善懲悪ではなく、適度に「ゆるさ」があるのが親しみやすい。
明日試験だからって教科書持ち込んで銃撃戦したり、学校に間に合うようになるべく急いで任務を終わらせようとしたりするんですよ。
ハリウッドのコメディ映画にありそうな設定ですが、作者らしいタフな男のストイシズムを損なわぬまま「ゆるい」のが何とも絶妙のバランスだと思うんですね。
バディもの的側面があるのも良。
相棒のローニンとの掛け合いがこれまた面白くて。
ワイルドしか知らない、という人はぜひ読んで欲しいシリーズですね。
個人的には望月作品の中で一番好きです。
コメント
[…] 優しい鷲JJとよく似たプロットなんですが、こちらの場合、機会さえあれば自分をおとしいれた機関のトップ、青柳の寝首をかいて日本で暮らそうと企んでいる、というのがJJとの微妙な違いでしょうか。 […]