1976年初出 石ノ森章太郎
竹書房文庫 全4巻

ギルガメッシュ叙事詩をモチーフに描かれたSF。
本筋から逸れて、当時話題になった古代文明の謎や、最先端科学技術の紹介に話を振る傾向がややあり。
古代の遺伝子から復活したクローン兄弟に軟禁される主人公、という序盤の展開は緊張感があっておもしろかったんですが、その設定のいかされぬままやたらUFOがとびまくって、やれ超能力だ、闘いだー、で後半はもうグダグダ。
ギルガメッシュと主人公達の緊張感ある関係をもう少しうまく演出することが出来ていたら、少年マンガとしては画期的な悪徳のピカレスクロマンにもなったか、と思われるんですが、エンディングに至ってはギルガメッシュ叙事詩丸写しでだらだら戦闘シーンのていたらく。
しかもきちんと終わってない、ときた。
未完なのかどうかも不明。
というかこれ、番長惑星となにが違うのかと。
しかし本当にUFOと宇宙人がお好きだ、先生は。
うーん、凡作でしょうね。