2024 アメリカ
監督 ウィリアム・ユーバンク
脚本 ウィルアム・ユーバンク、デビッド・フリジェリオ

ラッセル・クロウがどんどんデブに(いいじゃねえかよ)
戦場で孤立した新人軍曹と、無人戦闘機の操縦士の、無線を通じたギリギリのやりとりを描いた戦場ドラマ。
えー、主人公である新人軍曹はデルタフォースに属しているんですが、彼の本来の任務はイスラム過激派に拉致されたCIAエージェントの救出でして。
4人でチームを組んで孤島に潜入するんですけどね、思わぬ反撃にあって味方が全滅してしまうんです。
もう、作戦遂行どころか自分の命がやばい、って話で。
頼みの綱は本部で無人戦闘機を操ってる操縦士の遠隔指示のみ。
レーダーで敵の居場所を感知してもらいながら、脱出経路を教えてもらうんですが、これがなかなかスムーズに事が運ばない。
果たして主人公は、たった一人で、テロリストだらけの島から無線だけを頼りに脱出できるのか?が物語の見どころ。
でまあ、ここまで読んで、勘の鋭い人ならわかると思うんですが、これ、舞台や設定は違えどやってることはダイ・ハード(1988)におけるマクレーンとパウエルのやりとりに他なりません。
なるほど、二人の間に危地ゆえの絆を築きたいわけね、と。
それがわかっちゃうとね、そのあとの展開もほぼ予想できてしまうわけなんですが、最も残念だったのはダイ・ハードほど盛り上がらない、その一点に尽きるといっていいでしょう。
『軍曹の危なっかしさをフォローする操縦士』ないしは『心折れかけの軍曹を懸命に鼓舞する操縦士』みたいな関係性を作り上げる必要があったと思うんですが、どこか中途半端で。
このコンビだったからこそ、脱出もなんとかなった、って感じじゃないんです。
普通にこれぐらいのアドバイスはするだろうな、って、全部が予測の範囲内。
その点に関していうならやはり脚本の力不足でしょうね。
ただね、盛り上がらないなりにも終盤はそれなりの工夫が見受けられて。
水中で爆破を回避のアイディアには感心したし、やきもきさせるクライマックスから、スッキリと溜飲の下がるエンディングまでの流れはよくできていた、と思います。
監督のウィリアム・ユーバンクの撮った映画はシグナル(2014)しか見たことないんですが、当時に比べたら何もかもがレベルアップしていることが実感できたのは、とりあえず収穫でしたかね。
戦場での銃撃戦のシーンとか、思ってた以上にリアルで生々しかったですしね、そのあたり素直に評価すべきだと思いますし。
新人軍曹があまりにタフすぎ、という指摘はあるかもしれませんが。
あとは操縦士役のラッセル・クロウかな。
これは完全に個人的な問題なんだけど、ラッセル・クロウというと、どうにもエクソシストが脳裏にちらついて。
見てて、聖書朗読しだすんじゃないか、とか、聖水探してるんじゃないだろうな、とかおかしな妄想にとらわれたりした。
・・・バチカンのエクソシスト(2023)にはまりすぎだ、私。
傑作、ってわけじゃないけど、全米で2週連続トップ10入りは納得かな、といったところですかね。
ねじレート 70/100

