アメリカ 2014
監督 ウィリアム・ユーバング
脚本 ウィリアム・ユーバング、カーライル・ユーバング、デヴィッド・フリジェリオ
大学のネットワークに侵入したハッカーを追う3人組に襲いかかる予想外の出来事を描いたSF。
早い話がエイリアン・アブダクションもの、なわけなんですが、 正直微妙な作品だと思います。
やっぱりダメなのはシナリオでしょうね。
まず、もったいぶりすぎ。
さらに、もったいぶった割には予想外の展開や、謎が深まる仕掛けのあるわけでもなく。
さんざん思わせぶりなセリフを登場人物に吐かせておきながら、まるでストーリーが膨らんでいかないのはいったいどうしたことか、と。
伏線の意味を成さない伏線も気になりましたし。
結局、ハッタリをきかせる、ということがどういうことなのか、この3人のライターはわかってないんです。
これいったいどうまとめるつもりなんだ?と観客に思わせてこそあのエンディングだった、と思うんですよ。
「曖昧模糊」と「ミステリアス」はまるで別物だ、ということから考え直す必要があり。
早い話がオチであっと言わせるためだけのオチになってるんですね。
これでは観客の興味をひくことはできない。
ただ映像のみに関していうなら、はっ、とさせられるようなシーンもいくつかあって、期待の新鋭と言われるのもわからなくはありません。
どこかヨーロッパの作品のような佇まいもあった。
まあ、ちょっとあざとすぎるかな、と思えるような演出もありましたけどね。
良い脚本があれば化けるかもしれません。
今後に期待、ですかね。