オンリー・ザ・ブレイブ

オンリー・ザ・ブレイブ

アメリカ 2017
監督 ジョセフ・コシンスキー
原作 ショーン・フリン

2013年、アリゾナ州で発生した山火事と、その消火活動にあたる森林消防隊ホットショットの活躍を描いた実話もの。

私は知らなかったんですが、アメリカの消防隊は実力に応じてクラス分けされてるみたいで。

ホットショットってのは軍隊で言うならグリーンベレーみたいなもので、真の精鋭部隊にしかその称号は与えられない。

で、ホットショットでないと、消火活動の最前線には出られないんですね。

単に地元の消防隊でしかないデューサー(二番手という意味)である主人公たちの部隊が、ホットショット昇格を目指して切磋琢磨する場面から物語は幕を開けます。

いわゆる体育会系の、スポ根礼賛みたいなストーリーなのかな?と最初は思ったんです。

誰からも信用されてないろくでなしの新人が、隊に参加する事によって徐々に真人間に生まれ変わっていくシナリオ進行に大きく時間が割かれてたりしますし。

そんな物語が大きく動き出すのは後半。

念願のホットショットに昇格した主人公たちの部隊が、アリゾナ州の山火事に駆けつけるんですね。

果たして主人公たちホットショットは山火事にどう対応したのか?が最大の見所なわけですが、はっきりいってラストは衝撃的です。

特に私なんて、2013年にそういう火事があったこと自体を知らなかったものだからなおさら。

えーこんな終わりなのかよ!と呆然です。

ただこれね、実話である、ということを鑑みるなら、事実そのものを知っている人と知らない人では全く受け止め方が変わってくるようにも思うんですよね。

アメリカじゃあ有名な事件らしいんで。

当然知ってる人はオチがわかっていて、結末に至るまでの前日譚みたいな部分に注目してるはずですし。

かたや私のように知らない人間はオチのインパクトにどうしても振り回されがち。

どっちが正しいってわけじゃないんですけど、製作者側に立つなら、手の内を知られてる事が前提なわけですから、エンディングまでの物語をどう演出するか?がやはり重要だと思うんです。

そういう意味じゃあ、いささか淡白だったかな、という気がしなくもない。

ブレイブ(勇気)の物語というよりは、どこか運命論者の物語みたいになってるんですよね、結果的に。

そういう意図はなかったんでしょうけどね、きっと。

多少大げさに煽るぐらいでちょうどよかったんじゃないか?と私は思うんですが、そこはジョセフ・コシンスキーの作風も影響してるのかもしれない。

なんせオブリビオン(2013)やトロン:レガシー(2010)の監督だしなあ。

男臭いプロフェッショナルたちのドラマを、熱く描くタイプじゃない気がするんですよね。

実話であることの制約に縛られてしまった部分もあるのかもしれません。

不出来だ、というわけではないんですが、どこか再現ドラマ風になってしまったのが残念といえば残念。

事実であることの凄みは伝わってくるんですけどね。

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