アメリカ/イギリス 2015
監督 ジェームズ・マクティーグ
脚本 フィリップ・シェルビー
ミラ・ジョヴォヴィッチとピアース・ブロスナンという二枚看板をキャスティングしながらもなぜこのような有様になってしまったのか・・・と監督のセンスやら技量やらを疑いたくなる困った一作。
まず、私が決定的にダメだ、と思ったのはミラとブロスナンをまるでかっこよく撮れてないこと。
特にミラ。
なんだこの変な髪形は、と。
角度によってはニューハーフにしか見えません。
5ヶ国語をしゃべる才媛、と言う設定ですから、理知的な雰囲気をだしたかったのかもしれませんが、それにしたってもうちょっとフェロモンなりかわいさなりにじみ出てくるようなスタイリングがあっただろうと。
ありていにいえば監督に、ミラを素敵に見せよう、という執着がない。
これはもう主演に対する製作側の姿勢として致命的なように私は思います。
また、ブロスナンがどうみてもただのじじいで、とても世界をまたにかける暗殺者に見えない、というさらなる地雷がしかけられていたりもする。
なんのための2枚看板か、と。
さらにいうならシナリオもひねりが足りず、ドラマシリーズ「24」の模倣にしか思えぬ陳腐な出来。
そもそも孤立無援を際立たせる演出が出来てないし、窮地に盛り上げなきゃならないはずのただ1人の支援者の描き方が中途半端だし、さらにはラストシーンで結局力技、というスタローン映画のような暴挙を平気でやらかしてるのが致命的。
もうミラはいいから、助けてくださいキーファー・サザーランドさん、とあたしゃ途中で思ってしまった。
うーん、ダメでしょう、これ。
なにかいいところも見つけてあげたいけど、それを思いつく前に多分記憶から消えると思います。
残念。