人間のいない国

2019年初出 岩飛猫
双葉社アクションコミックス 1巻(以下続刊)

人類が地球上から居なくなって400年、唯一の生き残りであるカプセルから目覚めた少女と、ゴーレムと呼ばれる自立型ロボットの、正体のわからぬ敵から追われる日々を描いたSF。

うーむ、まだやるのか人外×少女、と。

そもそもこの手のジャンルの嚆矢である魔法使いの嫁(2014~)からして私はあんまり惹きつけられなかったんで。

ブームと言われても、どこで?って感じなのが本音でして。

なんでそんなやつがこの作品を手にとって読んでるんだよ!と言われれば、返す言葉もないんですが、乱脈に掘削されまくったにも関わらず、のこのこと後追いで金鉱を掘り当てようとするからにはきっとなにか秘策があるに違いない、と思っちゃったものだから。

似て非なるものなのでは・・・みたいな。

違った。

とりたててオリジナリティ豊かだとか、切り口が違うとかは全く無かった。

ま、ファンタジーというよりはディストピアSF寄りですが、それが大きく作品の印象を変えることはなくて。

というか、自立型ロボットの自我とかに言及しだしたら、あんた大変だぞ、と。

それって漫画の神様手塚治虫への挑戦にも等しい所業ですから。

ハードル、高すぎやしないか?と。

浦沢直樹ですらPLUTO(2003~)が精一杯だったんだから(いや、すごい漫画ですけどね)。

そんなことは全然考えてないのかもしれませんけど。

2巻以降の展開で、さらにSFへと近接していくのか、それともファンタジーに寄っていくのかで命運が分かれる気がしますね。

私はもう1巻でお腹いっぱい。

人外×少女はとつくにの少女(2015)が終着点であり決定打だったように思いますね。

それでもまだしばらくは、きっと類似作が量産されるんでしょうけど。

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