1968~73年初出 手塚治虫
タイトルは、かの有名なキューブリックの「時計仕掛けのオレンジ」のもじりなわけですが、内容は直接関係があるわけではありません。
主に青年誌に掲載されたSF、サスペンス系の短編を集めたもの。
秀作揃いです。
孤立していく恐怖を描いた表題作も見事だし、ちょっとロマンチックすぎるきらいもあるんですが「聖女懐妊」も個人的には結構好き。
「帰還者」で描かれた愚かしさもいかにも当時のSFらしくてお気に入り。
読み応えのある一冊。
この頃の先生の短編は優れたものが多い、という印象ですね。
おすすめです。