アメリカ 2014
監督 ケヴィン・グルタート
脚本 ロバート・ベン・ガラート
不運な自動車事故が原因で、疎遠な父が1人で暮らす田舎町で車椅子生活を送らざるを得なくなった主人公ジェシーの、不可解な心霊体験を描いたホラー。
プロットやシナリオは悪くない、と思うんですが、もうちょっと主人公の心情を掘り下げて描けなかったものか、とは思いましたね。
恋人と子供を同時に亡くしている割にはあまりに飄々としている、というか。
歩けないことが引け目になっているのはわかるんですが、その設定に頼りすぎなんじゃないか、と。
ジェシーが妙に依存体質でやたら受身な人物に見えてしまうんですね。
歩けないからこそ、普通はもっと気をつかうものでは、と思うわけです。
シーンとシーンのつなぎ方もなんだか唐突に感じられる箇所がいくつかありました。
これは編集の問題なのかもしれませんけど。
そうだったのか、と心胆寒からしめるエンディングはなかなのオチだった、とは思うんですが、前述の不手際のせいでいまひとつのれない自分がいたりはしました。
それよりも最後の最後で急展開をみせた高校の同級生との関係はいったいどうなるのだ、とそっちの方が気になったり。
ホラーにするより、サスペンス的に仕上げたほうが良かったかも、と思わなくもありません。
うーん、痛し痒し。