1987年初出 松本零士
少年画報社ヒットコミックス 全2巻
漂流幹線000(1983)の平田先生みたいなキャラを主人公にして、砂漠を縦断する女バイク乗りを描いた未来SF。
アイディアそのものはごく初期の作者のSF系の作品を発展、アレンジしたような感じなんですが、女性が主人公の松本SFはエメラルダスを除けば他に思いあたらないので非常に物珍しく感じるのは確か。
実は秘かに人気あったのか、平田先生。
故に舞台を変えて再登板?
いや、知りませんが。
はっきりいってオチは他愛ないし、どうも打ちきりになったっぽい終わり方なんですが、もう完全にパターン化、定番化したと思える作者の創作にまだこういうバリエーションがあったのか、と思うと、妙にワクワクするものを感じたりはしました。
ひょっとしてまだまだ松本零士は底を見せてないんじゃないか?と。
格別傑作というわけではないんですが、なんだか好きな一作ですね。
砂漠をバイクで行く女ライダー、という絵が普通にかっこいい。
999以降の方が私の好みな作品を多く描いてるなあ、とこれを書きながら今思ったりしてます。