鬼才の道

2024 台湾
監督、脚本 ジョン・スー

あの世で生き残る?ための過当競争を描いたオカルトコメディ。

いわゆる『死後の世界』が存在するってのがまず前提としてあって。

その死後の世界は、現世の人間に顧みられなくなった人物から順番に消滅していく、というルールが存在。

それを回避する手段が、幽霊として現世の人間どもを脅かし、自分の存在意義を証明すること。

『女幽』デビューを目指す、消えかけの主人公の奮闘をお楽しみください、ってのがこの作品。

しかしまあ、ラノベみたい、というか漫画みたい、というか。

80~90年代のハリウッドなら嬉々として制作したような気もしなくはない。

素直に楽しめるかどうか、がカギではありますね。

なんだこれ、バカみたい、と思っちゃったらもうダメ。

冷めたその瞬間から、すべてが茶番にしか映らなくて。

これはこういうもの、としてお膳立てに乗っかってやる人向きの作品なのは間違いないですね。

ま、設定というか世界観はぶっ飛んでますが、物語を裸にしてしまうなら、やってることは不器用でパッとしない女の子のサクセスストーリーでしかなく。

現世でろくなことがなかった女の子が、あの世でようやく花開く物語だったりします。

私なんかは「死んで花実が咲くものか、は嘘だから、アレ」とでも言いたいのか、と苦笑しちゃったりもしたんですけど。

正直、ちょっとこっぱずかしいというか尻がもぞもぞしたりはしました。

なんかねー、見ず知らずの死人たちが協力してみんなで青春してるんですよね。

特に終盤の、主人公チーム全員でYOUTUBERを追いかけるシーンとかもう、ほんとこそばゆくてね。

あんまりオッサン向きの映画じゃねえな、これ、と思ったり。

評価できるのは、不気味さや忌まわしさを戦略的に競い合う、というプロットぐらいですかね。

若い人向けかな、やっぱり。

多くの台湾人の間であの世ってのはどういう風にとらえられてるのかよくわかんないんで、気づかずスルーしちゃってる部分や、わかってない部分がひょっとしたらあるのかもしれませんが、私はコメディとはいえもう少し毒があったほうが好み。

なんとなくチャウ・シンチーが撮りそう、と思ったりもしました。

それにしても台湾映画、ますますわかんなくなってきたな。

見てる絶対数が少なすぎるせいもあるんだけど、振り幅広すぎ。

ガラ(2024)と全然違うやん。

当たり前か。

ねじレート 65/100

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