アメリカ 1980
監督 ジョン・カーペンター
脚本 ジョン・カーペンター、デボラ・ヒル
霧が意思を持って街を襲う超常現象を描いたスペクタクルなホラー。
とはいえ、その内実は幽霊もの、だったりするんですが。
プロットやシナリオは、正直単純だし、もうひとひねり出来なかったか、と思わなくはないんですが、絵的に怖い、というのはありましたね。
そこはやっぱり監督ならではのうまさだと思うんです。
なんせ敵は霧ですから。
もう隙間さえあればどこにでも入ってきますし。
対抗するすべがない。
やっぱり霧って、あらゆる場面において恐怖を演出するのに万能ですしね。
そのものに意思を持たせた、というのは秀逸だったと思います。
登場人物の1人に地元局のラジオのDJを配したのも巧みだったと思います。
ラジオを聴いた人たちだけが危機を回避する一方通行なやりとりはなかなかの緊張感でした。
格別突出した作品ではありませんが、私にとってはどこか記憶に残る1作ですね。