90年代

死びとの恋わずらい

1997年初出 伊藤潤二朝日ソノラマ眠れぬ夜の奇妙な話コミックス作者の著作の中でも数少ない長編。街の四つ辻に忽然と現れる黒服の美少年に、近隣在住の少女たちが根こそぎ狂わされていく話ですが、ちょっと何を描きたかったのかよくわからない、ってのは...

画家

1995年初出 伊藤潤二朝日ソノラマハロウィン少女コミック館<収録短編>画家暗殺毛髪養女滝壺1冊まるごと富江シリーズのみ収録。どの短編も甲乙つけがたい出来なんですが、着想なら「毛髪」、絵ヅラなら「滝壺」といったところでしょうか。以前にも書き...

棺桶

1995年初出 伊藤潤二朝日ソノラマハロウィン少女コミック館<収録短編>双一の勝手な呪い四重壁の部屋棺桶噂1冊まるごと双一シリーズのみ収録。しかしまあ継続は力なり、というか、ここまで続くと奇妙な味が出てくる、というか、あんまり好きなシリーズ...

サイレンの村

1990~92年初出 伊藤潤二朝日ソノラマ眠れぬ夜の奇妙な話コミックス<収録短編>サイレンの村煙草会黴記憶道のない街名編目白押しの一冊。閉ざされた日本の田舎町に西洋的な魔神を放り込む、という荒業をやってのけた表題作「サイレンの村」でまずは心...

墓標の町

1993~94初出 伊藤潤二朝日ソノラマハロウィン少女コミック館<収録短編>肉色の怪墓標の町許しアイスクリームバスなんといっても出色なのはやはり表題作「墓標の町」。息を引き取った人がその場で石柱化を始め、やがては完全な墓標となる町での怪異を...

首吊り気球

1993~94年初出 伊藤潤二朝日ソノラマハロウィン少女コミック館<収録短編>血玉樹首吊り気球あやつり屋敷初読時、あまりの奇想とおぞましさに強烈な衝撃をうけたのが表題作「首吊り気球」。一体何をきっかけにすれば、首を吊ろうと襲って来る気球の話...

うめく排水管

1993年初出 伊藤潤二朝日ソノラマハロウィン少女コミック館<収録短編>超自然転校生うめく排水管双一の誕生日富江・復讐「超自然転校生」も悪くはないんですが、やはり表題作「うめく排水管」につきるでしょうね。排水管にストーカーが潜む、ってどこの...

布製教師

1992年初出 伊藤潤二朝日ソノラマハロウィン少女コミック館<収録短編>落下相部屋旅館布製教師押切異談・壁双一シリーズが表題作で一遍収録。あんまり好きじゃないシリーズであることは以前にも書いたんですが、今回に限っては着想が結構ぶっ飛んでて意...

路地裏

1992年初出 伊藤潤二朝日ソノラマハロウィン少女コミック館<収録短編>遺書路地裏押切異談ファッションモデル双一の楽しい日記双一の家庭訪問押切異談シリーズが1篇と、双一シリーズが2編収録。双一シリーズは以前書いたようにあんまり好みじゃないん...

楽しい夏休み

1991初出 伊藤潤二朝日ソノラマハロウィン少女コミック館<収録短編>楽しい夏休み薄命侵入者寒気案山子楽しい冬休み作者の作風においてもうひとつの機軸といえるホラーギャグ路線の作品「双一シリーズ」が初収録。ただ、個人的には伊藤潤二のホラーギャ...

首のない彫刻

1991年初出 伊藤潤二朝日ソノラマハロウィン少女コミック館<収録短編>ペンフレンド橋サーカスが来た蜂の巣地図の町首のない彫刻なんかもう、この世の風景と思えん、と初読時震え上がったのが「橋」。山奥の集落にのみ伝わる特異な祭祀の話、と思わせて...

脱走兵のいる家

1990年初出 伊藤潤二朝日ソノラマハロウィン少女コミック館<収録短編>いじめっ娘脱走兵のいる家生霊の沼赤い糸中古レコード贈る人この単行本ぐらいから伊藤潤二は俄然その本領を発揮してきます。絵柄も安定してきて全盛期に近いタッチに。やはり必読な...

屋敷

1990年初出 伊藤潤二ハロウィン少女コミック館<収録短編>接吻屋敷父の心耐え難い迷路「富江」シリーズが2編収録されてます。今回の富江、もうほとんど遊星からの物体X状態です。すごいことになってます。他2編は独立した短編なんですが、さほど突出...

隣人13号

1999年初出 井上三太幻冬舎コミック文庫 全3巻自分の中にもう一つの殺戮者たる人格を持つ男の、狂った復讐劇を描いた作品。映画にもなった作品ですが、結論から言うと私の場合、特に印象に残るものはありませんでしたね。いじめの問題に焦点をあてたこ...

外道の書

1990年初出 イダタツヒコ河出書房新社九龍コミックスいわゆる不思議な力が宿る本とか、人皮でできた魔道書とかその手のアイディアは古くから多くの物語で形にされてきたように思うんですね。そういう意味で題材に斬新さはない。また、過去の類似作を凌駕...

HERALD

1998年初出 イダタツヒコ講談社ヤンマガKC 全2巻地方の童歌をキーワードに連続する殺人事件を描いたサスペンスホラー。惜しいところまでいってる、とは思うんです。都市伝説の真相を探る事が主人公の出生地でもある山奥の寒村でおこった過去の忌まわ...

ラウドの怪人

1993年初出 イワフチヤスナリ講談社アフタヌーンKC明らかにファントム・オブ・パラダイスが下敷きになっているな、と思われる作品ですが、わかりやすい復讐劇や変身する主人公はアメコミや70年代実写ヒーローもののようであり、ラスボスがあの人とい...

恋の門

1998年初出 羽生生純エンターブレインビームコミックス 全6巻作者の名を世に知らしめた出世作。いかにも「らしい」キャラ設定の特異さや、突拍子もない展開、王道たるラブコメ的アプローチのバランスの良さがヒットの要因か、と思ったりもするんですが...

ワガランナァー

1996年初出 羽生生純エンターブレインビームコミックスでたらめに無軌道で破天荒な浮浪者3人組となぜかその3人とつるむことになる主人公のわけのわからぬドタバタを描いた作品。タイトルに妙なインパクトがありますが内容はそれほどシリアスでない「青...

サブリーズ

1995年初出 羽生生純エンターブレインビームコミックス多分作者、初の長編作品だと思うんですが、これがもう相当狂ってます。冒頭、 ボケて巨大化した婆さんが村を壊しながら進軍。なんだこれ、気の触れた円谷プロかよ、なんの絵なんだよ、と思いきや、...

強者大劇場

1993年初出 羽生生純エンターブレインビームコミックス毎回6ページから12ページの連作短編集。各話に関連性はありません。多分作者のデビュー作だと思うんですが、これがもう後の作品すべてをぶっちぎる勢いで本当にばかばかしくて私は大好き。マンガ...

大江戸超神秘帖 剛神

1990年初出 滝沢一穂/近藤ゆたかチクマ秀版社江戸時代にウルトラマンを放り込んだらどうなるか?この作品がやってるのはまさにそれ。試みは非常におもしろい、と思います。ありそうで意外となかったプロットでしょうね。ただですね、肝心の江戸時代の描...

魔獣結社

1990年初版 秋恭摩徳間書店SCスペシャル 全6巻来留間慎一が改名して秋恭摩に。なにか思うところあって心機一転、だったんでしょうけど、やってることは魔神伝の頃とほぼ変わってません。本作、近未来を舞台とした、魔物狩りを生業とするDACなる組...

1990年代~0年代の永井豪、3作品

マジンサーガ1990年初出マジンガーZをきちんと描き直したい、という作者の意向により、セルフリメイクの形で始まった作品だと記憶してます。本作ではマジンガーZ自体がすでに巨大ロボットではなく、全身にまとうスーツ型の兵器として再設定されており、...