1968年初版 手塚治虫
手塚作品では過去なんどか登場したテーマ「突然自分の手に余るような超兵器、超常能力を得たらどうするべきなのか」を下敷きに、ファウストをからませて怪獣漫画に仕立て上げたのが本作、といったところでしょうか。
あとがきで「失敗作」と言っておられますが、どうしてどうしてこれはこれなりに良くできていると私は思いました。
都合の良すぎる部分もないわけではないのですが、異形の孤独な怪物と少年の心の交流を描く展開など、わかっていても胸に迫るものがあります。
あまり知られていない作品ですが、どこか記憶に残るものがある1冊ですね。
嫌いじゃないですね、私は。
一読の価値あり。