1961年初出 手塚治虫
少年サンデーに掲載された、冒険アクション。
独裁国家から逃げ出した少年達が最新鋭の戦闘機ハリケーンに乗って、独裁国家からの追っ手と闘う、というストーリーなんですが、もうほとんど異世界ファンタジーです。
とても現実の出来事とは思えない。
キャプテンKENに続く作品で、キャプテンKENが火星の物語であったために人気が芳しくなかったことを踏まえての脱SFだと思うんですが、蓋をあけてみれば結果的にこれも手塚SFになっちゃってた、という。
出生の秘密なんかも絡んで物語の骨子は古い少女漫画的でもあるんですが、ちょっと地に足が着いていない印象を受けました。
エンディングが涙を誘いますが、なかなか再評価は難しいような気もします。