1976年初出 楳図かずお
小学館少年サンデーコミックス 全24巻
アニメ映画化もされ、人気を博したギャグマンガですが、実は私、まことちゃんで笑ったことって全巻を通して1回だけしかなかったりします。
ホラーと笑いは紙一重であって、ホラーがやれる人は必ず笑いもできる、というのが通説ではありますが、下品なサザエさんとでも言うべき下ネタ満載のホームドラマに私はどうにもついていけませんでしたね。
リアルタイムで追っていない、というのも大きいでしょう。
初めて読んだ時、私はもう子供ではありませんでしたし。
絵柄でつまづいた、というのもあった。
幼い頃からトラウマ気味に恐怖の対象だった楳図かずおの絵、そのままでギャグをやられても刷り込みとでもいいましょうか、とても笑いの感情は喚起されない。
せめていつもとは違う線で作画してくれていたらまた違ったかもしれません。
ただ、そういった私個人の背景を無視して考えるなら、低年齢層を対象としたギャグマンガとしては秀逸だったかも、と思わなくはありません。
なんせ子供ってウンチだとかちんちんだとか大好きですし。
謎の擬音やグワシにしたって、一発ギャグの定番を作る、と言う意味ではお笑い芸人さながらだったように思います。
まことちゃんから楳図かずおを読み始めた子供にとってはバイブルたりうるシリーズかもしれません。
私にとっては扱いに困る作品なんですけどね。