1971年初出 手塚治虫
ある日突然、鳥類と言う鳥類の知能が一斉に高まり、もし人類を敵対視しだしたら・・というお話。
最終的に人類は抵抗もむなしく地球の支配層としての地位を奪われ、家畜と化し、主従は逆転、さて地球の歴史はどうなっていくのか?を連作短編形式で描いてます。
SFマガジンに掲載された作品なので、相応に大人目線であり、読み応えはあるんですが、やはり「鳥を擬人化した作画」がネックですかね。
どうしてもW3とかジャングル大帝とかが脳裏にちらつくんですよね。
知能が高度化した鳥をこういうイメージでしか表現できなかったことが本作の限界か、と思ったりもします。
ものすごく辛いことをいってるのかもしれませんが、衣服をまとった鳥が珍妙に見えてしまう時点で個人的にはどうしても物語に入り込めないものがありました。
知能の上昇が人間っぽい俗悪さを招いているのもわかり易すぎるかな、と。
皮肉なエンディングも含めてよくできた作品だと思いますが、好みの問題であまり好きになれない一作。